音楽好きの世迷い言
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ファビオ・ルイジの音盤紹介~2015年7月3日更新~
2015-07-03-Fri  CATEGORY: ファビオ・ルイジの音盤紹介
チューリヒ歌劇場管弦楽団とのベルリオーズ幻想交響曲を追加(2015/7/3)
ウィーン交響楽団とのマーラー交響曲第6番を追加(7/1)
ウィーン交響楽団とのシューマン交響曲全集(オルフェオ)を追加(1/15)
MDRとのブラームスの交響曲第2番を追加(2/9)
ロイヤル・コンセルトヘボウとのシューマンの交響曲第3番他を追加(12/25)




私が持っているルイージの音源を例によって5段階でご紹介。ただし、シンフォニーはピアノほど聴きこんでいないので、他盤との比較をしっかりできていないものは未評価(-)を付けました(現在、人並みに聴き比べをしたベト5・9とマラ9以外はほとんど未評価ですがご了承下さい)。

ブルックナー7番:-
1994~2000年まで首席指揮者を務めたウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団とのブル7。実演と比べると当然だが感銘度で劣る。演奏は良い、と思う
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マーラー第2番:-
同楽団とのマーラーの2番「復活」ライヴ。この後、MDRとのマーラー・シリーズが始まり、2番を再録音している。この旧盤はオケの実力が低いが面白い。好演



マーラー第2番:-
続いて、紫色のジャケで多数の録音を残したMDR交響楽団(中部ドイツ放送交響楽団)とのマーラー・シリーズ。これは2番の再録音ライヴ。オケや合唱など格段に上手いがどこか物足りない気がする。旧盤と一長一短



マーラー4番:-
非常に流麗で歌もしなやか。この曲に合ってる



マーラー5番:-
このアダージェットは子どもの入眠用に聴かせまくり



マーラー6番:-
繊細かつドラマティックにオケを歌わせるルイージの真骨頂。天才の仕事。来年2月に出るらしいウィーン交響楽団との録音も超楽しみ



マーラー「大地の歌」&歌曲集「さすらう若人の歌」(室内管弦楽版):-
ルイジのマーラーにハズレなし。室内版らしい精緻な美しさに満ちている



ブルックナー9番:-
ケンカ別れしてしまったらしいシュターツカペレ・ドレスデンとのブルックナー。ライヴゆえかところどころ粗さが見られる。クールな表現と熱い情念の表出のバランスが曲にマッチ。宇宙の広がりを感じる



ベートーヴェン7番:-
ウィーン交響楽団との自主制作盤(カタカナ入りなので邦盤?)。快速テンポで飛ばすかと思いきや第1楽章や終楽章など意外に遅め(後述のブラ1終楽章と同じような解釈?)。終楽章で管楽器がピッチを外し気味なのが気になるが他は巧い。惜しい
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他にもR・シュトラウスのCDが出てますが、正直あまり聴かないので省きました(ちなみにF・シュミットの交響曲やオルフェオから出てるシューマンの交響曲全集はまだ買えてません)。



CD-Rの非正規録音としては、マーラーの残りのシンフォニーやベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー、シューベルト、ハルトマンが手に入ります。


ベートーヴェン第5番:◎ 
素晴らしい。オケの実力と録音の分だけ減点はするが、躍動感と劇的な表現を備えてる。一瞬ジャリッとノイズが入る箇所がある
ブラームス第3番:- 
爽やかさ極まる。ルイジの演奏を聴いてこの曲が好きになった(私は彼にベタ惚れなので多少割り引いて読んで下さい)
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ベートーヴェン第9番:◎ 
第1・2楽章の説得力のある歌い方が凄い。アダージョはもう少し崇高さが欲しい。終楽章は快速でインテンポ感の強い演奏ながらグイグイとオケを引っ張っていく迫力が凄い。しかし、テノールが体調不良なのか、最初の合唱のところで1人だけ音を外しており、独唱でも音は外すはかすれるわで歌えてない。さらにソロの終わりはあろうことか高音が出ないためにオクターヴ下げて歌ってる。録音も強奏部での音割れを避けるように突然録音レベルが下がるような感じがある(というか突如ベールで覆ったように音の鮮度が落ちる)。この2点さえ無ければ・‥。フルヴェン(バイロイト、ニコライ)やテンシュテット(1985年BBC盤)と並ぶ個人的ベスト3(ルイジのライバル??であるウェルザー=メスト&クリ管の第9より完成度は低いが個人的には断然好きである)
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マーラー第1番:- 
ライヴならではの躍動感に溢れる。強奏部でレベルが落ちる気がする箇所があるのはベト9と一緒
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マーラー第7番:- 
長いので苦手曲だがこれも素晴らしいと思う。全然関係ないがマラ7は沼尻盤も良い(というか沼尻竜典は日本の指揮者では1・2を争うくらいに好きである。昔、池袋の芸術劇場で彼のベト9を聴いたことがあるが、終楽章のコーダのアッチェレランドなどフルヴェンを思わせる巨匠的な演奏であり、本当に素晴らしかった)
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マーラー第9番:☆(MDR・2001年) 
この曲を200種類以上聴き比べしているづかさんのページで今のところ最も気に入っている盤との評価。ホルンの出来や終楽章半ばの例のヴァイオリンとフルートが入れ替わる部分の美しさなど筆舌に尽くしがたい(初めて聴いたときは泣きそうになった)。ルイジのマーラー解釈が最高の形でここに現れていると思う。録音もCDーR盤としては驚異的に良い。彼のファンならずとも、マラ9好きは必聴の名盤
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マーラー第9番:◎(スイス・ロマンド管・2009年) 
2つめのマーラー9番。残念ながらオケ・録音ともにイマイチ。特に録音は悪く、終楽章の中盤の良いところでプツプツとしたノイズが入ってすべてが台無し。しかし、それでもルイジのマーラーは最高と思わせる練度の解釈を聴かせる。彼のファンなら聴くべし
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ブラームス第1番:◎ 
有名な終楽章の第1主題が相当遅めのテンポなのは全く好みでないが、それでも説得力がある。終結部に向けてのアッチェレランドも巧みで迫力十分。ややぎすぎすした弦の響きまでもが意図を持ってるかのように胸に迫ってくる。どうしてこうも凄いのか。ブラームスでも是非チクルスを
チャイコフスキー第6番「悲愴」2001年:-
2002年盤よりもこちらの方がやや荒く、録音や完成度でも若干劣る 
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チャイコフスキー第6番「悲愴」(2002年):- 
こういう劇的な曲を振らせたらルイジの独壇場。緩徐部分から展開部で突然爆音で鳴るところは心臓が止まりそうになる(明晰な録音のせいもある。ただし、勿論非正規盤なので録音上の瑕疵はある)。オケの実力が見えてしまうがそれでも凄い 



ハルトマン第1番:- コメントできず
ラヴェル ダフニスとクロエ組曲第2番:- コメントできず
シューベルト第8番:- コメントできず
※この3曲の中ではハルトマンがいちばん気合いが入っていてカッコいいと思います。
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ルイジの本業?のオペラ物も沢山出てるのですが、正直興味がないのでちょっと手が出ません。(ハイティンクにも批判されたそうですが)レパートリーがやや狭いのが気になるところです。是非将来はロイヤル・コンセルトヘボウ辺りを率いて欲しいものです(同オケのマーラー全集で「葬礼」と「大地の歌」を振ってるのが最近DVDで発売されました。他の指揮者には興味がないし、高くて手が出ない・‥。是非9番はルイジに振って欲しかった)。



・‥某有名クラシックサイトの管理人さんとmixiで色々と交流させて頂いた時、「あなたのピアニストの好みからして指揮者ではルイジが好きだというのも頷けます」と言われたので、人の嗜好というのは一貫してるのかなと思いました。面白いですね。


マーラー第1番:-
ウィーン交響楽団との録音。スマートで知的。前述したCD-Rライヴ盤と比べると完成度は高いが大人しく感じられ、一長一短。ちょっとだけ詳しいレビューはこちらを参照。
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※2012/12/25追加
デュカス・交響詩「魔法使いの弟子」
サン=サーンス・ヴァイオリン協奏曲第3番
シューマン・交響曲第3番
2008年5月16日アムステルダムでのライヴ録音CD-R(DIRIGENT)を中古で発見。オケはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ソロイストはリヴィウ・プルナルー(聴いたことの無い人)。(私の知る限り、前述したDVDを除けば)ついに3大最高峰オケとの録音を聴く。いや、スゴい。結構テンポの伸縮や表現の振幅が激しいはずなのに、説得力を持って迫ってくるというルイジらしい演奏。音質も良好。マホデシはチャーミング。サンサンスはユニークな楽想にややヒステリックなヴァイオリンの音色が合っていない気もする(というか個人的にこのヴァイオリニストと合わない)。シューマンも苦手曲だが面白く聴ける。ルイジが率いたオケの中ではウィーン響やドレスデン・シュターツカペレはともかく、MDRやスイス・ロマンド管と比べると出だしから音色が違う感じで、さすがRCO。ヤンソンスの次の首席指揮者は是非ともルイジで!
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※2013/2/9追加
ブラームス・交響曲第2番:-
MDRとのライヴシリーズ(2002年5月)。音質はかなり良く(ADD)、近接録音で音像が明晰。会場・観客のノイズはほとんど気にならない。ダイナミックレンジが広く非常に雄渾な演奏で、ラトル&BPOのような完璧な合奏とはさすがに遜色あるが、それでもそこまで不満は出ない感じ。問題は私がこの曲を苦手としていること(笑)
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※2013/7/1追加
ウィーン交響楽団とのシューマン交響曲全集:-



ようやく中古落ちをget。素晴らしい。特に1番は出色の演奏。明晰なアーティキュレーションでオケが見事に歌ってる。起伏に富んだ曲と細部まで練られた解釈が見事にマッチしている。急な加速や減速やオケの性能の限界を超えるような箇所もあるが(急速フレーズで弦が潰れている)、それほど気にならない。ほとんど聴かない2番は良さがわかるまでさすがに時間がかかりそう。RCOとの3番はオケの性能の差を感じるものの、手慣れた手綱さばきで取っ付きやすさはこちらの方が上。4番はフルヴェンのスケールデカすぎな演奏の刷り込みが大きいのでアレだが、それでも軽妙洒脱な中に彼のユーモアとコダワリが練り込まれている(ちょっと木管が危うい感じもある)。最後の、「4本のホルンとオーケストラのためのコンツェルトシュテュック」は恥ずかしながら聴いたことがなかったが楽しめた。全体的にルイジとしては客観的な視点が目立つけれども、大変良い全集だと思う。


※2014/1/15追加
ウィーン交響楽団とのマーラー第6番:-



再録音。いつまで経っても中古に落ちてこないので、仕方なくプロパーで購入。ネット上では「理知的」「流麗」「純音楽的」などの言葉が並ぶが、概ね同意。ドラマチックにウネまくると思いきや、予想より抑制が効いていて少し意外。もちろんルイジらしいテンポの緩急を細かに付けているものの、マーラー1番同様にライヴで見せるアツさは感じられない。旧盤と比較すると、録音・オケ共に格段に良くなり、スケルツォとアンダンテの楽章を入れ替え、部分的にテンポも速まっている。全体的に高揚感も薄めかと思いきや、終楽章の後半になるにつれてドンドンヒートアップ。非常に雄渾な演奏に仕上がっている。


※このままウィーン交響楽団とマーラー・チクルスを完成させると思いきや、すでに退任したそうです(泣)本人のウェブサイトによると、メトロポリタンやチューリヒ歌劇場でのオペラに専念してる?模様です(ラフマニノフのコンチェルトをカルロ・グランテとのピアノでやったそうですが、想像できません笑)。是非とも彼にはマーラーの9番の正規盤をメジャーオケと残して欲しいと思います!(ウィーン響とマーラー9番を昨年演奏しているそうなので、ライヴ盤で出して欲しい)



※2015/7/3追加
チューリヒ歌劇場管とのベルリオーズ幻想交響曲を追加。

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ロイヤル・コンセルトヘボウの次期首席指揮者がダニエレ・ガッティに決まり、涙が止まらない私です。。ルイジと同じイタリア人、しかも同年代という。。残念無念ですが、これからも私はルイジを応援していきたいと思います。

さて、この演奏。普段はミュンシュ&パリ管の狂気の凄演に身を震わせているのですが、この演奏はホントに同じ曲か?!と思うほどフワッとヴェールに包まれたようなふくよかな音色と、ルイジらしいしなやかで柔軟性のある、テンポの伸縮に富んだ流麗な演奏です。面白みがないという人もいるかと思いますが、これはこれでルイジの魅力でしょう。それにしてもクラシックって、解釈でここまで違う印象になるのが本当に面白いと思います。このような聴き方の楽しみを、ロックやジャズのファンの方々に知って頂きたいと思います(それが聴き比べを書き続けている原動力でもあるのですが)。



というわけで、以後もルイジの新たな録音を入手した場合は画像や評価・コメントを追加していきたいと思います。
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