音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第“5”番
2008-04-03-Thu  CATEGORY: 音盤紹介
なんとも衝撃のタイトルですが、本日はこちらのCDをご紹介します。


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CDショップに行ってみると、「衝撃のラフマニノフピアノ協奏曲第5番!!」と書かれたコーナーがありまして、すわ遺稿の新発見か?!などと色めきたったのですが、よく読むと第2交響曲をアレクサンダー・ヴァレンベルグなる人物がピアノコンチェルト用に編曲したもののようです。なぁんだ、ラフマニアをくすぐるようなタイトルを付けおって商売する気か!とスルーしようとしたのですが・・・買ってしまいました。ピアニストはヴォルフラム・シュミット-レオナルディ、指揮はセオドア・クチャル、オケはヤナーチェク交響楽団です。



これがいい。

実にいい。



元々名曲のシンフォニーですから良いのは当たり前なんですが、演奏の方も水準以上に感じます。シュミット-レオナルディという人は、ブリリアントからブラームスの変奏曲やシューマンの交響的練習曲などを出している人という印象しかなかったのですが、技巧は確かで指回りはなかなかのもの。変なアゴーギクでこねくり回したりせず、あくまで清潔感のあるピアノという印象です。特に第2楽章での急速部分におけるピアノは、ハフによるシャルヴェンカのコンチェルト第4番の終楽章を思い起こさせるような勢いに満ちています。ただ、第1楽章でのカデンツァはちょっと大人しめかな。オケも気合いが入っていて、流石“world premiere recording”として世に送り出すだけのことはあります。


このアルバムはブリリアントの肝いりで始まった企画のようで、作曲者の孫であるアレクサンダー・ラフマニノフにも許可を得ているとのことです。ライナーによると、編曲者のヴァレンベルグは祖父がリムスキー=コルサコフに師事、さらにグラズノフの友人でもあり、両親がムラヴィンスキーの下でレニングラード・フィルの第1ヴァイオリンを務めていたという音楽一家の生まれのようです。本人は右手の病で演奏者の道を断念して、現在は映画やTVの作曲家・編曲者として活躍しているとのこと。ピアノの聴き所も多いし、なかなか良い編曲ではないかと思います(ブリリアントから初めて依頼された時は断ったそうですが)。


ひとつ惜しい点を挙げれば、もう少しだけピアノが目立っててもいいかなと感じることです。ラフマニノフと言えばコンチェルトではピアノが大活躍しまくる印象が強いですが、そんな支配的な感じはなく、オケとともにピアノが寄り添うような印象です(録音のせいか編曲のせいか演奏のせいかはわかりませんが)。ちなみにライナーでヴァレンベルグは「ピアノとオーケストラは対等なパートナーであり、ギブアンドテイクだ」と発言しております。


というわけで、なんとも商業的なタイトルのCDですが、ラフマニノフ・ファンなら誰でも楽しめる曲に仕上がっているのではないかと思います。個人的にはコンチェルト第4番より全然気に入りました(爆)尚、以下のページでこのCDのことを詳しく解説しておりますので参考にして下さい↓(決してタワレコの回し者ではありません)

http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=1774867&GOODS_SORT_CD=102
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