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サンチャゴ・ロドリゲス ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番新旧聴き比べ
2007-12-18-Tue  CATEGORY: ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番聴き比べ
またまた更新が滞ってしまいました・・・忙しくて新譜をチェックする暇もないので、手持ちの盤の中から例によってラフ3の聴き比べを書きたいと思います。本日ご紹介するのは、南米キューバ出身のピアニスト、サンチャゴ・ロドリゲスです。


彼の情報はネットを見てもあまり出ておらず、1950年代生まれで、1981年のクライバーンコンクールで銀メダルを獲ったということくらいしかわからないのですが、ともかく1980年代から活躍し始めたピアニストのようです。ちなみに、ラフ3新旧2種の他にラフ2、ショパ2、チャイ1、グリーグ、リスト1、プロコ3の各コンチェルト、それにブラームスのパガニーニ変奏曲が入ったCDをELANレーベルから出しています(これらの感想については後述)。


rodo1.jpg



まずはロドリゲスの旧盤スタジオ録音。このCDは新盤のあとに苦労して手に入れたもので、現在入手は相当難しいかもしれません。1989年の録音で、指揮はエミール・タバコフ、オケはソフィア・フィルです。第1楽章、展開部の和音連打がライヴ盤ほど速くないのが残念ですが、それ以外はほぼ同様の素晴らしい演奏。第2楽章の緩徐部分もやはり味わい深い。本当に彼は歌のセンスがあると思います。根がロマンティックなのでしょう。ただ、第3楽章は精確だけれどライヴ盤のような活きの良さが若干薄めで惜しい(それでも、数多のスタジオ盤よりは断然元気ですが)。音質もピアノの音が大きめに録られていて個人的には好ましいです。しかし、とにかく残念なのはオケが酷すぎること!第1楽章から覇気がないし、第2楽章はソロの部分を間違えてるし、第3楽章に至っては演奏にまったく華がありません。一体どうしたことでしょうか。でもまあ再録音して次にご紹介する名盤を残してくれたわけですから、ELANレーベルとロドリゲスには感謝。


併録のプロコフィエフのピアノコンチェルト第3番はかなり良いです。打鍵に気迫があって、技巧的にも豪快さが随所に感じられます。ただ、終楽章のグリッサンドが続く箇所などでタッチが軽めなのが惜しいです。それでもブロンフマンやバルト盤に次ぐ位置に入ります。


rodo2.jpg



続いて、1994年のライヴ盤。とてつもない爆演です。ライヴならではの凄まじい熱気と勢いで突き進みますが、緩徐部分では伸びやかに歌うことも忘れません。緩急が自然で、緊張の解きほぐしが上手いです。第1楽章の出だしなどオケとピアノが少々あっていなくてハラハラするのですが、後半になるにつれてしっかり決めてくれます。疾風のごとく駆け抜けるoriginalのカデンツァも素晴らしい。ライヴなためか録音がとてもデッドで間近に感じられ、客のクシャミや咳が結構良い所で聞こえてくるので、神経質な人は嫌がるかもしれませんが、個人的にそんなことはこの凄まじい演奏の前には些細な問題です。オケの出来も素晴らしく、非常に生々しい響きを奏でていて迫力十分。よくぞこの重戦車(むしろ爆撃機?)的なピアノに合わせてくれたものです(指揮者は偉い)。ただ、終楽章の終盤でオケの残響が変化しているような気がするので、ひょっとしたら完全なライヴではなく、編集しているのかもしれません。この演奏の迫力に聴き慣れてしまうと間違いなく他盤が物足りなくなる危険があります。終演直後にはブラヴォと観客が絶叫。燃えに燃えたい気分の時にはベスト。ただし、聴く気分を選ぶほどの演奏であるのは間違いありません。ホロヴィッツ、アルゲリッチもかくやと思わせる情熱的な演奏です。


彼の他のコンチェルトですが、ラフ2、ショパ2、チャイ1、グリーグ、リスト1、どれも豪快かつ勢いに満ちています。特にリストは秀逸。勢いに満ちており、ラフ3同様に攻めまくりです。逆にショパンはイマイチ度が高く、ベッタリとした歌い回しが曲想と合っていない気がなんとなくしました(ラフ3での名演を聴いて期待すると拍子抜けするかも)。ラフ2もスピード感溢れる3番の演奏と違って、歌は十分なのですがどこかモッサリしていて少々期待はずれ。チャイコフスキーの1番は録音が軽めなことを除けば中々の演奏。グリーグも悪くありません。これだけの有名コンチェルトを録音しているピアニストもあまりいないのではないでしょうか。ブラームスのパガニーニ変奏曲は、彼の技巧を持ってしても難しさが伝わってくる演奏でイマイチでした。


タイム比較は旧盤が15:39、10:45、14:27で、新盤が15:33、10:23、13:54となっています。新盤は終楽章がかなりスピードupしているのが数字からもわかりますね。・・・とまあ、ロドリゲスのラフ3新旧の2種はどちらも傾聴に値する好演奏というだけでなく、特に新盤のライブ演奏は個人的にベスト5に入る素晴らしいものだと思っています。お薦めです。
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