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The melody at night, with you

音楽好きの世迷い言

ユーリ・ファヴォリンのWagner/Lisztタンホイザー序曲

更新頻度を保つべく、NMLを回遊していて見つけた最近のお気に入りの演奏をささっと書いてみる。


Yury Favorin / ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール2013 - 予選 1


ズバリ、ワーグナー=リストのタンホイザー序曲が素晴らしい。この曲はもう9年近く前にkyushimaさんがブログで紹介されていたMei-Ting Sunのライヴがダントツでベストの演奏だったと思っていたのだが、このファヴォリンの演奏もそれに勝るとも劣らない名演だと思う。

まず、演奏時間が13:05で、Sun盤よりもさらに1分近く短い。解釈は端正路線で、ベタベタに歌う感じでなく、キチッと教科書的。おそらくその面で演奏時間が短めになってるのだろうと思う。Sunのような攻めまくりの熱さも捨てがたいが、なんと言っても価値があるのはミスが少ないこと。急速部分のテンポはSunの8割5分ほどの速さなものの、その分ミスは各段に少なく、これは大きな差である(勿論、気になるキズが無いわけではないが)。ラストの高揚感も素晴らしい。

ファヴォリンと言えば、随分前にラ・フォル・ジュルネで来日した時、当時妊娠中の嫁と一緒にラフマニノフの3番を聴きに行ったことがある(「胎教だ」と言って連れ出したのだが、残念ながら我が子にピアノの才能は無さそうだ)。チケットの入手が遅れて確かヤフオクか何かでgetしたため相当後ろの席で音が悪かったが、それでもやはり端正かつ正統的な解釈で、ミスも少なく技巧の高さが印象的だったのを覚えている。カデンツァはossiaだったような。2010年、当時24歳だった彼はエリザベートでは第4位だったが、リストの第1番を録音しており、kyushimaさんも書いていらした通りなかなか良い演奏で、そこから判断するに少なくとも優勝したコジュヒンより断然私好みのピアニストであった。


そんなわけで、久々に彼の演奏を聴いて嬉しくなり、NMLで他の演奏をつまみ喰いしているが、プロコフィエフ・ショスタコーヴィチ・フェインベルクなどのロシア物の他に、アルカンなども録音しており、彼の自国へのコダワリを感じる。普段、あまり聴かないロシアのマイナー作曲家のものが多いので、今後聴き込んでいこうと思う。


ちなみに、同じクライバーンの予選でのシューベルトのピアノソナタ第7番は、第1楽章はなかなか良いのだが、後半になるにつれて優等生的な優男の演奏というか、もっとメリハリの付いた演奏が個人的には好みである。アルカンの短調エチュードの抜粋や大ソナタも、ちょっと守りに入ってるというか、良く言えば巧いし整ってはいるのだが、なんだかフツーっぽくスケールが小さくまとまってしまっているかも(まだアムランその他と聴き比べはしていないのでなんとも言えない)。しかし、ファヴォリンの録音はどれも音がとても良い気がする。


そんなわけで、たった1曲のご紹介となってしまったが、タンホイザーは掛け値なしにオススメ。
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