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最近聴いている音楽 vol.80 ~NML様様~
2018-09-15-Sat  CATEGORY: 雑多な話題
初心に帰って、最近聴いているアルバムを。

前回書いたように、最近クラシックはもっぱらNMLである。Bluetoothで送受信機に飛ばし、光ケーブルでプレーヤーに繋いで音を出している。音質は曇りガラスを何枚か重ねたように聴こえたり、そのガラスに色が付いて感じることもままあるが、聴き放題には代えられない。

① 第9回浜松国際ピアノコンクール2015を抜粋
ブラックで働いていた時の開催だったので、いつの間にか終わっていた浜コン。優勝者のアレクサンダー・ガジェヴによる、バッハ=ブゾーニのシャコンヌ、プロコの協奏曲第3番を聴いた。

シャコンヌは相当完成度が高く、ミスも少なく、技術的なキレもある。勿体ぶり方はロシア系(?)ほどでなく、14分と少しで演奏時間が終わるので、バランスの取れた名演と言えそう(欲を言えば、オピッツやレーゼルのように13分台がいいのだけれど)。前半の高速アルペジオが続く場面で、オピッツほどの畳みかけがないのが惜しい(というか、オピッツの気合いが凄すぎる)。ともかく、ライヴとしては最上級の部類に入るのでは。生で聴いたら卒倒しそうだ。

プロコの3番は耳タコでどちらかと言えば敬遠する曲だが、かなりいい。勢いというかキレというか、ブっ飛んだところもあって楽しめる。オケも、「コイツはヤベーな」と空気を読んだのか、各楽器の独走部分ではテンポを速めで開始するような箇所もあった気がする。最終楽章のラストはちょっとガチャガチャしていて粗かったのが残念。

これは凄そうなピアニストだ、と思い調べてみたら、ブゾーニのファイナリストになっているらしい。浜コンを制したのが20歳の時とのことだから、期待できる。というわけで、次も聴いてみた。

② アレクサンダー・ガジェヴ/リスト・ダンテを読んで
浜コン優勝後の2017年録音のリスト&シューマン作品集より、この曲だけをつまみ食い。演奏時間が18分超えなことにテクと勢いを心配したが、果てして聴いてみると急速部分は攻めまくりである。前半のオクターヴ連打で上がるところはグレムザーほどではないが、打鍵に覇気がみなぎっており、緩徐部分での歌い方にもセンスがある(クリッヒェルのような格調高いタイプではない)。語り口はややテンポを落とし過ぎであざとい気がするが、メリハリの付け方が上手い。ラストも凄まじい。トリルが非常に高速で金属的なタッチが印象的な佳演であった。彼にはラフマニノフが合いそうだ。今後も是非注目してみたい。

③ 小林愛実/ニュー・ステージ~リスト&ショパンを弾く
ショパコンのソナタ2番で神が降りていた小林愛実のスタジオ録音。コンクールの緊張感が好きな私としてはどうかなと思ったが、テクではライヴ以上の完成度で素晴らしい。安心して聴ける。お待ちかねの第3章もやはり凄い出来で、この楽章を弾かせたら彼女より凄い人はそうはいないのではないか、というくらい巧い。神は降りてきていないが、トータルで◎は付けられよう。

リストは巡礼の年イタリアから抜粋。例によって興味はダンテソナタである。これも良かった。テクではガジェヴにかなうべくもないのだが、歌い方が非常に柔らかく、スッと心に入って来る。彼女はテクニシャン系などではなく、音楽表現で聴かせるタイプなのだと改めて再確認した。最後の愛の夢第3番も実に優しい語り口で、そして「狙って歌ってる感」が皆無で、自然体なのが良い。全体としてとても楽しめた。

④ アレクサンドル・メルニコフ/シューベルト・ショパン・リスト・ストラヴィンスキー:ピアノ作品集
メルニコフのオムニバス集。とにかく収録曲が凄い。シューベルトのさすらい人、ショパンのエチュードOp.10、リストのドン・ジョバンニ、そしてストラヴィンスキーはペトリューシュカというテンコ盛りである!

収録順にさすらい人から聴く。まず、ピアノの音がなんだか変。ブックレットによると、1800年代前半のメルニコフ所有のAlois Graffというピアノを使用しているらしい。音の輝きというか重厚感に欠ける気がしないでもない上に、残響で贅肉の付いた音質で、聴きようによっては戦後の録音みたいに感じる人がいるかも。あまり耳に慣れていない曲だが、演奏は非常にいい!短調の緩徐場面ではどこかモヤッとした録音で、白黒の深刻なドキュメント映像を見ているかのようだ。最後も盛り上げまくって、聴き終えた後の高揚感がある。

ショパンのエチュード作品10。この頃から嫁がコメントし始め、「音符が全然違うじゃない」とまたまたいつものツッコミを入れてくる。10-1は「左手が全然違う」と言い、10-3は「これなんて幾らアンタでもわかるでしょ」という・・・確かに違う。それはともかく、10-1はちょっとフレーズが流れ気味で(1:49)、10-2はややモタつく。ちなみにこちらは他人のコレクションである1837年製のエラールのピアノで録音したそうである。やはり音に輝きがなく、録音の問題なんだろうがモヤッとした残響に包まれている。10-4はヤブウォンスキほどではないがかなりのスピード感があっていい(1:55!!)。10-5はテンポはまずまずながら、柔らかい音楽性で聴かせる。10-6は苦手曲でコメントできず。10-7は明晰さが欲しい曲だが、その点ではクッキリさがやや不足か。尤も、責任はピアノと録音にありそうだが。10-8は凄まじく脱力しているさまが見えるようで、上手い。ちょっと迫力に欠けるのと、フレーズのつなぎ目が見えるのが惜しい。10-9、ダイナミクスに欠け、スケールが小さめだが、モノクロームな美しさがあって良い。10-10、10-11、そろそろ印象が鈍くなってきた。10-12、演奏時間は2:36で平均程度なものの、迫力があって悪くない。全体として、やっぱりメルニコフって上手いんだなぁという印象。ちなみに嫁は、「こんな人の演奏のどこがいいの?全部同じ弾き方じゃない!」とバッサリ切り捨てていた。彼女曰く、どの曲にも同じアゴーギクで弾いてるらしい。

さて、ドン・ジョバンニ。こちらはブラームスのソナタでも使ったというメルニコフ所有の1875年製のベーゼンドルファーを使用。当然ながら音色はあのアルバムと同様の印象である。演奏は不思議なタメや、音の改編が見られ(流石に私でもわかる)るものの、演奏としては悪くない。傾向としては、テクニシャンが音楽性で聴かせているペトロフ盤のような感じか。個人的にキレや金属的な張りのある音が欲しいが、それは彼の趣味ではないのだろう。

書き疲れてきたので先を急ぐ。最後のペトリューシュカ。これだけ難曲を並べて最後にこれを持ってくるのは大丈夫か?と思うが、健闘以上に弾けていると思ったら、こちらは2014年製のスタインウェイを使用とのことである。音を変えてるのかな?と思う所や、内声の強調の仕方に面白さがある。全体的にもっとストレートに弾いてもいいと思ったが。

というわけで、ユニオンに中古落ちしてきたらフィジカル・メディアで買ってもいいかなと思う盤ばかりだった。遅まきながら、ガジェヴは要チェックしたい。
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