音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
FORMULA 3 / LA GRANDE CASA (ITALY original)
2018-01-30-Tue  CATEGORY: アナログレコード
最も好きなプログレ作品は何か?と聴かれると返答に困るが、イタリア限定ならば答えられる。フォルムラ・トレ『神秘なる館』だ。

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(紙ジャケCD。リビングの蛍光灯の下で撮ると黄色っぽくなってしまう…)


大学時代に再発CDで聴いてブッ飛んだ。プログレで前衛的なロックばかり聴くことが感性を磨く最良の方法だと思っていたあの頃、イタリアの抒情溢れる歌心全開のこの作品は、プログレという枠を超えて大のお気に入りになった。イタリアの名カンタウトーレ、ルーチオ・バッティスティの薫陶を受けたメンバーが結成したバンドの4枚目であり、最終作だ。第1・2作はバッティスティの作曲が多かったと記憶しているが、ここでの全曲は完全に彼らのペンによるもの。


1曲目、「ラディウスのラプソディ」、Vo&Gのアルベルト・ラディウスの思わせぶりな美しいアコギの調べから徐々に盛り上がり、激しいストロークを呼び水にしてドラマチックに曲は走り出す。ラディウスのハスキーでソウルフルな歌もいい。2曲目「人口自然」はイタリアのブルースと言った趣きの曲。3曲目「男の自由」もムーディで、シンセとギターが切なく不安げに絡み合い、荘厳なコーラスとバンド演奏の融合で大団円を迎える。タイトルトラックの4曲目「神秘なる館」、前曲同様の構成だが、よりロック的なリフを軸に導火線にジリジリ火が付いていくが、やはり主役は抒情性に満ちた歌だ。5曲目「いとしのジョバンナ」、出だしはほっとするフォーキーなナンバー。途中からバンドでロックに展開するのが彼らの常とう手段とわかる。終わりの6曲目「少女のような君」、ポップなイタリア歌謡という雰囲気でプログレ感は薄め。6曲30分ほどなのが(この時代ではよくあるとは言え)唯一の不満。


ともかく音楽好きならば万人に推薦できる「分かりやすい」名盤だと思う。「劇的」「抒情」「イタリア歌謡(詳しくないので偏見かも)」という言葉がこれほど似合う作品も早々ないだろう。PFMやクエラ・ヴェッキア・ロカンダ、ニューートロルス、アルティ・エ・メスティエリ、ムゼオローゼンバッハ等ドラマチックを売りにするイタグレバンドの名作は多々あるが、最も王道(かつ、わずかにフォーキーな毛色)である1枚に挙げられる。ひょっとしたら、本格的なプログレっシャーの間では物足りない作品なのかもしれないが・・・。尚、彼らのこの他の3枚も実にバラエティに富んだ作品で、この4枚目の抒情を期待すると肩透かしを喰う(やっぱり彼らがプログレッシブロックバンドなのだと再確認させられる内容とだけ書いておこう)。この後、メンバーはスーパー・バンドと称されるイル・ヴォーロを結成、2枚のアルバムを残すが、この「神秘なる館」のような、突き抜けたまでのメロディアスな楽曲はそこにない(率直に言えば、プログレ的にやや取っつきづらくなる)。


さて、そんな愛聴盤はアナログレコードが欲しくなる。私は再発盤、紙ジャケを所有し(その2つの音質の違いは分からなかった苦笑)、いつかはイタリア・オリジナルをと夢見ていたが(再発盤はいしうら氏にプレゼントした)、このほど(というか1年ほど前だが)イタリア原盤を入手した。

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(白い部分が日焼けしやすいがこれは焼けなし)

想像通り音が滑らかで、CDの輪郭のシャキッとした音色も捨てがたいが、アナログのほうが頻出するアコギのきらびやかなキレ味を存分に楽しめる。シンセの高音もマイルドで耳に優しい。ちなみにアナログ盤の価格としては3作目「夢のまた夢」の方が2万overでダントツで高い(1・2作目はあまり見かけない)。

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(ジャケもヴィニルもコンディション良好のためかなりの価格に…DGアリなのがマニア心をくすぐる)


ところがその後、7インチのシングルEPをオークションで入手。


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収録曲は「ラディウスのラプソディ」と「少女のような君」の2曲で、物足りなさは否めないが音はLPを上回る素晴らしさ!LPの音の滑らかさに加えて、存在感というか生々しさというか、音の太さがさらに増す感じ(情報量が多い)。7インチの音質の優位性を改めて感じたのだった。
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コメント

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コメントいしうら | URL | 2018-02-05-Mon 22:01 [EDIT]
間違いなく頂きました~立派なモノをありがとうございます。。我々にとってこういうのが何よりも嬉しいですよね。
Re: タイトルなし
コメントA太 | URL | 2018-02-09-Fri 15:12 [EDIT]
おお!いしうらさん!コメントありがとうございます。
ここではなんなのでメールします!すみません!
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