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The melody at night, with you

音楽好きの世迷い言

最近聴いている音楽 Vol.62 〜Elton Dean 『They All Be On This Old Road』

先日はうちの子の行く末についてやや楽観的な展望を書いたが、今日はさすがに夫婦で落ち込んだ。ピアノである。



楽譜が読めない。



・・・5日連続でドレミを教えているが、何度やっても間違える。丸と横棒と音高の関係も当然分かっていない。5日連続、毎日毎日同じ事を1時間かけて教えているが覚えないのだ。嫁に言わせれば我が子ながらこんな幼児は初めてだという。もうすぐ5歳だというのに、ひらがなやカタカナをまともに読めない覚えられないのと同じ問題なのか。安易には判断出来ないが学習障害があるのかもと考えてしまう。我が家の子育ては毎日このような不安のさざ波である。



さて、プログレの聴き始めからソフトマシーンが好きだった。勿論、エルトン・ディーンも大好きだ。エルトン・ジョンの名の由来がエルトン・ディーンだということを知らない人は世に山ほどいると思うが、同じくらいエルトン・ディーンの素晴らしさも認知されていないと思う。


プログレのジャンルの中でも、ジャズ・ロックと呼ばれる分野は大好物で、未だにガイド本を便りにレコード屋でチェックを欠かさないようにしている。そんな私にとって、「ジャズ・ロック」の定義のような演奏こそがソフトマシーンの『Fourth』の「Teeth」だ。居場所がなくなりつつあったロバート・ワイアットの、ヤケクソにも聴こえるあのドタドタしたドラミングに乗せて咆哮するディーンのサックスは、ジャズの知性とロックの衝動を兼ね備えた稀有な演奏だと思う。


soft4.jpeg

(UKオリジナル MAT 1/1 エンボス加工ジャケット、オレンジラベル。現在は購入したときの2倍近くに高騰・・・)



このアルバムは録音がよくない。元々がモッサリとヌケの悪い音なので、LPは出来るだけマトリクスの若いものを探したほうが良いと思う。CDも何度かリマスターしているが音がキンキンしていて聴くに耐えない。ちなみに時期で違うソフトマシーンの作品を好きな順に上げると、4>Softs>5>3>6>Bundles>7>1>2という感じで、我ながら脈絡がない。



ところで、エルトン・ディーンである。



海外のこちらのサイトにはコンプリートなど諦めたくなるようなディスコグラフィーが載っているが、その中でも最近入手した2枚について書きたい。偶然どちらもCD化されていない作品だった。まずは1枚目を紹介したい。以下、引用は上のサイトによる。

エルトンD

18/11/1976, Elton Dean Quartet , 『They All Be On This Old Road』
Seven Dials, London

1. Naima (Coltrane)
2. Dede-Burbup (Dean)
3. Nancy (With The Laughing Face) (Van-Heusen/Silvers)
4. Easy Living (Robin/Rainger)
5. Overdoing It (Moholo/Lawrence)
6. Not Too Much (Dean/Tippett)

Elton Dean - alto sax, saxello
Keith Tippett - piano
Chris Laurence - double bass
Louis Moholo - drums

76年ライヴ録音のこれがまず凄まじい。なんと言ってもコルトレーンの「Naima」である。叙情性と狂気の狭間を揺れ動く凄まじい演奏で、ディーンのサックスは時にロマンチックでありながら、場の空気を切り裂くような爆発力に満ちている。何より恐ろしいのがキース・ティペットのピアノだ。クラシックのエチュードのような長大なアルペジオをソロ・伴奏問わずに弾きまくり(ちょっとは気を遣えよ)、勿論プログレッシャーの心意気も忘れないアブストラクトなアドリブと、とんでもなく攻撃的なブッ飛んだ超速弾きはマイケル・フィニスィーの凶悪なピアノ曲を思い起こさせるほどである・・・!


そう、これはジャズファンだけでなく、クラシック好き、プログレ好きにも薦められる好盤なのだ。


B面もスゴい。カルテットで各自が奔放に暴れながらもギリギリのところで調和を図り一つの音楽を紡ぎ出そうとしているところは、アメリカジャズに劣等感を覚えながらもより刺激的で構築性のある表現を模索したUKジャズシーンの雄といった感じがある(勝手な想像だが)。最後のディーンとティペットの共作曲での盛り上がりで観客の興奮は頂点に達する。終わりの超高音のどこまでも続くロングトーンにディーンの漢気を見た。疑うことなく傑作である。しかもそれほど高くない。UKオリジナルがユニオンで2800円だ(ディーンの1stソロ『Just Us』のUKオリ盤は1万弱する)。録音はドラムがモサモサしてる上にサックス以外の楽器はかなり遠目だが、臨場感はある。前述のサイトを信じるならCD化されておらず、その意味でも価値が高い。超オススメだ。


(なんでもいいけど、キース・ティペットは顔が怖過ぎる・・・)


さて、2枚目。

エルトンD2

これはダメ。私のいちばん苦手な、バンド全員ノービートでピ〜ヒャラドコスカやりまくる、という典型的なフリージャズ。しかも、AB両面1曲ずつ、という苦行の1枚だ。演ってる本人達は楽しいのだろうが・・・聴いている方はリズムの放棄(というか否定?)はやはり私には受け入れ難い(勿論聴けるものもあるが)。値段も前述の盤の半額、1400円だった。人気が無いのだろう。


うちの子がドレミを解さないように、私もこの盤は理解できなかった。
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