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The melody at night, with you

音楽好きの世迷い言

ピーター・ドノホーのラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番のCD化

私のラフ3レビューで4つ☆を付けているドノホーのラフ3、1982年のチャイコフスキー国際コンクールの実況録音盤のこのレコードは、長い間かなりのレア盤でしたが、近年ついにCD化されました。

donohoe

というわけで、CDを買ってみて久々にこの演奏を聴いてみました。一聴して一目(耳?)瞭然、音がリフレッシュされてクリアになり、細部までピアノのタッチのニュアンスやダイナミクスを聴き取ることができます。

聴き進めると、驚くほどレコードと印象が違います。ドノホーの特徴としては、大味なタッチながら推進力をもってグイグイと突き進んでいくところで、これがブゾーニのピアノ協奏曲では大変な名演として結実していました。ところが、CD化されて明晰になったこの演奏に耳を傾けると、ピアノのタッチの雑な感じが大変気になります。何より残念なのは、レコードにはコンクールのみなぎるような緊張感が吹き込まれていたのに対し、こちらのCDはそういった手に汗握るような緊張感や熱気というものが薄まってしまっているのです。展開部の和音連打もタッチが荒く、またスピード感も記憶より遅めです。カデンツァ出だしの心臓が止まるような無神経に鍵盤をブッ叩くのは健在で、その後もなんというか勢いはありますが弾き飛ばしているような印象を受けます。第2楽章では観客の嫌がらせのような咳が記憶にありましたが、怖れていたほど気にはならず、ここでの語り口も濃いめなのですが、私が歳を取ったせいか胸に響いて来ません。このままでは3つ☆だなと思った終楽章、レコードの時はものすごい推進力でグイグイ行く演奏だった記憶があるのですが、それほどでもない感じ。例の重音上がりのossiaのところも、カツァリス2種ほどの鮮やかさがありません。以前のレビューで「手持ちでベストを争う名演」と書いたのになんだと思われるかもしれませんが・・・私もショック。。

そんなわけで、4つ☆から3つ☆へまさかの降格です。機会があればレコードを引っ張りだしてみようかと思います。カツァリスのエリザベートライヴのCD化も心配になってきました。
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