音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
スポンサーサイト
-----------  CATEGORY: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ページトップへ
エリザベート王妃国際ピアノコンクール2013 disc3&4
2013-12-04-Wed  CATEGORY: 音盤紹介
エリザベート国際のdisc3と4をまとめてご紹介。

Disc3は第4位のスタニスラフ・フリステンコのブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調 op.15と、第5位のチャン・ツォーのチャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 op.23です。4位と5位のコンチェルトが両方収録されているのは珍しい。

肝心の演奏ですが、まずブラームスの1番はなかなかの好演。フリステンコのピアノは音に張りがあって力強く、それでいてスケールも十分。しかし、後半になるにつれて頻出するトリルがキマらないのが残念(ライヴだから仕方ありませんが)。それに加え、オケのショボさが耳につきます。今回のオケの出来はイマイチかも。この曲は近年、ツィメルマン&ラトルBPOという個人的決定盤が出てしまったので、それと比べるとピアノの完成度もオケも数次元違う感じ(ツィメルマン盤はまさに宇宙の広がりを感じさせるかのような壮大かつ重厚な弦の響きと華麗なピアノの音色が魅力)。他に比較する盤としては、最近オールソン&テンシュテットLSO盤を聴いたのですが、やはりトリルの粒が揃っていないのが気になり、また無骨なタッチが美しくない感じでした。


お次は苦手のチャイコン1番。好きな曲ではないのでどうしても興味が薄くなってしまうのですが、意外にも非常に楽しめました。ツォーの演奏は(ギルトブルグほどではありませんが)アルペジオの崩し方が上手く、急速フレーズでも語尾を誤魔化さないしっかりとした技巧で、上昇音型などではところどころかなりのキレも感じさせます。終楽章も速めのテンポで力強いタッチで勢いと緊張感があり、ダブルオクターヴもノーミスで凄い迫力!!終演後の観客のブラボーがこの演奏の素晴らしさを物語っています。それでもやはりオケの音色が微妙。ピアノとも合ってないところがあります。全体的にコンクールとしては完成度が高く、十分な出来と言えそうなだけに、オケがもったいない。この曲はデミジェンコ盤があれば他はいらないかなと思っていたのですが、ライヴならではの素晴らしい熱演でした。


というわけで、disc3はさすがコンチェルトが収録されるだけはあるというクオリティの演奏ですが、オケが残念。



引き続いて4枚目。第6位のアンドリュー・タイソンによるモーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467、2枚目で登場したボロヴィアクのJ.S.バッハ:パルティータ第2番ハ短調 BWV.826と同じくジュニエのJ.S.バッハ:パルティータ第4番ニ長調 BWV.828です。2枚目で登場した2人の演奏には特に大きな期待を持って聴きました。


タイソンのモツコン、これも良かった。3枚目の2人の好演があったのでどうかなと思ったのですが、第1楽章の長ーいトリルの丁寧さや瑞々しいタッチなどは聞き物。それでいて音色も美しいです(録音はやや硬めですが)。強弱の付け方が上手く、語り口も良い。終楽章なども十分にタッチで音色の変化が付いていて魅力十分。気に入りました。


そして、ボロヴィアクのパルティータ2番。これが予想通り素晴らしい!この短調の、ヘタするとド暗くなってしまうドマイナーな曲ですが、息の長いフレーズではどこまでもインテンポながら格調の高さを失いません。トリルも非常に丁寧。夜のガスパールで聴かせた針の先で突いたような繊細な技巧が満載。その分、やや歌は硬めですが、第3曲のクーラントでは装飾音の弾き方が非常に美しい。彼は相当な技巧派ではないでしょうか。バッハのパルティータは「ヴェデルニコフ盤が決定的名盤」というネットの情報を信じて大枚はたいて廃盤を入手したのですが、禁欲過ぎて性に合いませんでした。それと比べると、このような現代的なバッハが自分には合っているのかなと思います。あとはもう少し柔らかなタッチを聴かせてくれるとカンペキ。


トリを飾るのはジュニエのパルティータ4番。彼もボロヴィアクほどではありませんが、なかなかのテクニックの持ち主で、歌心ではボロヴィアクを上回ると思われます。出だしは先ほどの2番と違って、明るい曲調にまず耳を奪われます(長調だから当然ですが)。歌うところは歌い、フランス人らしく明晰なタッチでキメるところはキメるツボを押さえた演奏。ボロヴィアクと違い、柔らかな音色も巧みに織り交ぜます。終曲のジーグなどで機械的なフレーズでメカっぽくなって単調になるのが惜しいかな。それでも十二分に良い演奏です。


というわけで、2枚目に引き続き3・4枚目は大変に楽しめました。1枚目の優勝したギルトブルクの演奏だけ「??」でしたが、まあコンクールではよくあることなので・・・。一番印象に残ったのはボロヴィアクですかね。技巧とバロックでのセンスの良い解釈が光りました。


・・・と、ここまで聴いてみて何気なくコンクールのページを見て驚喜。なんと、ボロヴィアクの1次やファイナルのコンチェルトが聴けるではありませんか!しかも、彼とジュニエはファイナルでラフマニノフの3番を弾いているのです!!!なんということでしょう!

さらに驚くべきことに、過去の出場者の演奏も、かなりの量を聴くことができるとわかりました。例えば、1991年で10位だったセルゲイ・ババヤンがファイナルで弾いたラフ3や、同8位のワディム・ルデンコによるラフ3などが聴けるのです・・・!!!!いつからこんな素晴らしいことになっていたのでしょう、興奮して眠れませんでした。


というわけで、早速めぼしいラフ3をレコーダーに録音して、通勤中に聴きあさったのでした。近く、そのレビューを載せたいと思います。いやぁ凄い時代になったもんだ(さすがにカツァリスやアルフィディのラフ3まではupされてませんでした)。
スポンサーサイト
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
TB*URL
<< 2017/11 >>
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -


余白 Copyright © 2005 The melody at night, with you. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。