音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
エリザベート王妃国際ピアノコンクール2013 disc1 ギルトブルクのラフ3ほか
2013-11-22-Fri  CATEGORY: ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番聴き比べ
私が楽しみにしているエリザベート国際のCDのご紹介。

queen2013


すっかり発売されていることを忘れており、慌てて注文しました。HMVでは2400円ほどで買えて、昔はもっと高かったのにと時代を感じます。今日はまず、優勝したボリス・ギルトブルクのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番が含まれているdisc1をご紹介。

このコンクールが好きな理由はなんと言ってもラフ3が(ほぼ)毎回収録されること、そして収録曲が多彩なことです(ショパンばかりでは流石に飽きます笑)。ギルトブルクですが、EMIの"Debut"シリーズでCDを出していることは知っていたものの、聴くのは初めて。期待に胸を膨らませながら、通勤で聴けるようiPodに取り込みます。



第1楽章 19:32の表示に膝が落ちました



・・・これはまさかの超スローテンポ?カデンツァはossiaとしても、これは手持ちで最長の演奏時間ではないでしょうか。そんなわけで、聴く前からかなりガッカリしながら聴いたところ、果たして予想どおりの超遅演。出だしから腰の重さが凄まじく、オケにピアノ共々ソロリソロリと進んでいきます。録音がかなりデッドでピアノが前面に出ており、オケは若干遠目。ピアノ好きにはいいでしょう。とにかくテンポが遅いため、タッチの変化が豊かに楽しめます。特に、随所で和音を崩してアルペジオ風に弾いているのが大変耳を引きます。しかしながら、いくらなんでも遅すぎ、vivace部分の突然の減速・急停止、展開部の迫力の無さはあまりにこちらの期待を裏切るものです。予想通りossiaのカデンツァはそれでもテンポの遅さがそれほど気にならず、重厚な和音部分は聴き応えがあります。第2楽章は元々が叙情的ですから彼の解釈に比較的合っています。この辺りで明らかなミスがほとんどないだけでなく、タッチもしっかりしたピアニストだと分かります。そして終楽章。出だしの同音連打は最遅の部類。ズッコケそうなレベル。たどたどしくはないのですが、ちゃんと弾けるならミスが増えてもいいからテンポアップして欲しいところです。ここでも所々で和音をアルペジオにしている箇所があり、コダワリを感じます。終演後のブラボーも相当なものですが、確かにミスが無く完成度が非常に高いので、生で聴いた観客の満足感は大きなものがあるでしょう。しかしながら、やっぱりテンポ速めの演奏が好きな私としては残念な内容です。内容としては悪いものではないですが、好みとして3つ星は付けたくないな、というのが正直なところ。ちなみに演奏時間は19:32、11:53、15:51と、手持ちで最長レベル。


他の収録曲はラフマニノフの音の絵Op.39-7、ジェフスキの「Dream」、(おそらくはコンクール課題曲の)ペトロシアンという若手作曲家の「In the Wake of Ea」という曲。音の絵はキレもあまり感じないパッとしない演奏で、なぜこれだけ収録?という感じ。ジェフスキもペトロシアンの曲も現代色が強くてちょっと取っつき悪く、心惹かれる演奏ではありませんでした。


というわけで、1枚目を聴き終えて、これが優勝者の演奏か・・・と落胆を隠せませんが、2枚目以降も聴き次第感想を書こうと思います。


近年は(私の大のお気に入りの)サモシュコから始まって、シェン、ラシュコフスキ−、そしてこのギルトブルクと、と段々ラフ3のレベルが下がっている気がして残念です。モギレフスキー、アルフィディ、カツァリスとラフ3を個性的ピアニズムで彩っていた時代が懐かしいです・・・。


※ 余談ですが、11月30日にドノホーのチャイコン?でのラフ3の演奏がCD化されるようです。好きな演奏なので、ちょっと価格が高いですが、これは朗報!
http://tower.jp/item/3340930/Rachmaninov:-Works-for-Piano-&-Orchestra
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