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The melody at night, with you

音楽好きの世迷い言

スドビンとギルトブルクのラフ3

あまり良い演奏を期待できない2人だったので、さっと聴いてささっと書いてしまう。

Y. スドビン/S.オラモ/BBC交響楽団/ossia/2017年
スドビンは可もなく不可もない、という印象のピアニストだが、ともかくこの曲を録音してるので聴かねばならない。出だしからオケの元気が良いのが耳につく。というか、録音マイクがオケに近いということにすぐ気付く。ピアノが遠く、いわゆる「コンサートホール風」を狙った録音であり、ピアノが遠めなのだ。よって、低音の響きがイマイチでシャバシャバした和音になってしまっている(この辺りでもう興味が薄れてしまう・・・)。スドビンのテクは中庸、テンポもほどほど、展開部の和音連打もまずまず、そんな言葉ばかり並ぶ感じ。ossiaのカデンツァも悪くはないが・・・第2楽章はオケの音が近いだけに、雰囲気と印象は悪くない。残響が多めなのでピアノも歌っているように感じる。第3楽章、出だしの同音連打も「そこそこ」。オケが吠えるところの多い楽章だけに、ピアノが埋もれがちなのが残念。というわけで、全体的に悪くはないが、中庸の域を出ず、なんとか☆3つ。演奏時間は16:45、10:49、14:24で、思ったりより第1楽章が速かった。

B. ギルトブルグ/C.M. プリエト/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/ossia/2016年
優勝したエリザベートコンクール以来、2度目の録音。とにかく出だしからバカが付く丁寧さ。エリザベートの時ほど遅くはないが(むしろあれは記録的というか、私としては許せるレベルにない遅さ)、やっぱりノロい。丁寧なので細かい音型が分かるというありがち感がないのは、ペダル過剰なのか録音のせいか。和音連打のスピードは意外にまずまず標準、しかしタッチが変。一瞬噛みしめたようなところもある。カデンツァもノロい。そして音ギレが悪い。狙っているのか、己のテクと相談した彼の解釈なのか。ジリジリすることこの上ない。和音部分も、止まりそうなアゴーギクに違和感というか、小気味良いグルーヴ感と、(ガヴリーロフのような)劇的感の、どちらにも欠ける感じ。思わずエリザベートの演奏を思い起こした。しかし、終わりのとこの左手はなかなかの迫力だし、管楽器のソロのバックで弾かれる連続アルペジオは味わいがあるタッチで、よく分からないピアニストである。第2楽章は遅いテンポでの歌いまくりを期待させるが、例の感傷的なピアノソロは遅いだけでそれほどでもなかった。彼はデュナーミクの幅が小さいというか、音色の選択肢も少ない気がする。それでいて音の響かせ方には気を遣っていそうなのが、なんともややこしい。。後半はオケが頑張って良い音色を聴かせている。アタッカの前のピアノは勿体ぶりが凄い。終楽章、冒頭の同音連打はやはり遅いが、妙な音の際立て方が面白い。第1楽章でもあったが、和音で跳躍する箇所はほぼ全箇所微妙にルバートをかけているのがイライラする。右手左手共にすべての音が同じ音量で等しい粒の揃いで弾かれているかのようなところもあるのは、逆にスゴいのかスゴくないのか。

演奏時間は17:39、11:09、14:46で、第1楽章はカデンツァがossiaであることを考えれば数字上はそれほど遅い演奏ではないのだが「全楽章、ほぼ一様に遅い」のが私をイラつかせる要因なのだと思う。上手く喩えられないが、テンポを統一したグールド的とでも言うか、アンチクライマックスと言うか・・・。例の「重音上がり」は勿論やっていないが、その箇所で「ああこの人、音を揃えることに腐心してるのね」と半ば確信、私の好みとの方向性の違いを痛感。ともかく、完成度や表現が悪いわけではなく、この演奏を評価する人もいるかとは思うが、ごめんなさい私としては☆2つ。

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ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番聴き比べ | コメント:0 | トラックバック:0 |
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