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The melody at night, with you

音楽好きの世迷い言

Cecile Ousset のショパン・ピアノソナタ第2番ほか(LP)

探していた盤を安く捕獲。


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セシル・ウーセのショパン集である。これは1981年の録音と思われ、80年代後半にEMIで録音したショパンのソナタ2番とは別の音源のようである。つまり、未CD化ではなかろうか。

今から1年ほど前にユニオン新宿クラ館で3000円弱で見つけ、「高いなぁ」と思い、その時は試聴のみして「EMI盤の方がいいかも」とスルー(レコード音源は古いせいか私好みの演奏の率が低い)。それからすぐに売れてしまい、やっぱり買うべきだったかと思ってたところ、つい今月久々にユニオン茶水のクラ館で再発見。しかし、それもやはり3000円弱。買おうかどうか迷ったが手持ちが足りずまたも断念(多分まだ売れてない)。そしてつい先日、新宿クラ館でなんと2000円を切る価格でシュリンク付きの当盤が売られていたためようやくgetと相成った。

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収録曲はソナタ2番、エチュードOp.10-4,8,12、ノクターンOp.27-2、バラード4番。王道というよりベタすぎると言っていい内容だ。ユニオンで試聴するときはヘッドホンで思い切り針音が目立つため、部屋で聴くよりも大抵印象は悪くなる。その分を補正して「EMI盤」と比較して一度は見送ったわけだが、その判断は誤っていたようだ。おそらくは何度も録り直しがきかなかったせいか、出だしからポロポロとわずかな弾き損じは出てくるもの、テクニックのキレ自体はEMI盤を上回るように感じる(録音年が早いこともある)。第1楽章の急速部分、第2楽章のオクターヴ連打の迫力が素晴らしく、女流だからという非力さは微塵も感じられない(タメが少ないのもいい)。第3楽章も解釈は至ってフツーだが、まずまずモタれない。終楽章は真っ当にすぎるかな。

B面のエチュードも抜粋だがOp,10-4は高い技巧を感じる。10-8は左手を強調させるのが意外と面白い。10-12は標準的だがスピード感でほんの少し物足りないのと、ソナタ同様わずかに弾きこぼしがある。ノクターンはアゴーギクでそんなに揺れない感じがいい。バラード4番は遅すぎないのが私好み。しかし、所々でテンポの増減速が激しめで、ヒステリックな印象。オテンバ感が漂う。ストレッタの和音連打のスピードはやや物足りないか。バラード4番はなかなか決定的な演奏がない。技巧と叙情性、何より美音の3拍子を揃えた私好み演奏がなかなかない。1997年の浜コンでのタラソフの演奏が今のところ最高点かもしれないが、あれはミスが目立つのが惜しい。。


というわけで、ソナタ2番の演奏はEMIに引けを取らず、としたい。全体的に有名曲を並べた割に演奏の質が高く、満足な1枚だった。



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