FC2ブログ
音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
Nick Drake / Five Leaves Left 初版をめぐる一考:その2
2017-12-31-Sun  CATEGORY: アナログレコード
以前、ニック・ドレイクの1st『ファイヴ・リーヴズ・レフト』の初版についてちょっとした考察を書いた。


その後、短い間に立て続けに色々なことがわかった。マニアの皆さんについては常識だったのかもしれないが、何かの役に立てばと思い、記録として書いておくことにした。


前回の記事で、とあるDiscogsの業者の言葉を信じるならば、初版のプレス順は

ラベル名スリーブヴィニール
スムースA (Adv)××
スムースB (Gatefold)×
テクスチャー×


となる、ということを書いたが、ebayやユニオン・HMVその他の意見によるとテクスチャーが初版の初期プレスである、という説を紹介した。この答はこの夏、アッサリ出た。なんと、ebayでファクトリー・サンプルのステッカーが貼られた盤が売りに出たのだ




そのラベルはテクスチャー。やはりユニオン等が正しかったのだ。




さらに驚くべきは、その盤のマトリクスである。A, Bの後ろの枝番号が無い。ファクトリー・サンプルという事実も合わせると、これこそが本当の最初期プレスなのだ。A面B面を表すA、Bの後ろにはスラッシュがなく、アルファベットのCを反転したような記号が打たれているのみである(後述するが、通称リバースCと呼ぶらしい)。恥ずかしながら、私はこのマトについては全く知らなかった。。以上から、以前の記事で話題にしたラベルのミスプリントの違いによるプレス順の答えは出た。テクスチャーが最初期ということがわかれば、


ラベル名スリーブヴィニール
テクスチャー×
スムースB (Gatefold)×
スムースA (Adv)××


という順番だとするのが自然だ。つまり、ジャケットとラベルの両方を誤植しているものは、間違った方に合わせて刷り直してしまったと推察される(直ってないのだが)。プレスしてからすぐ間違いに気付いたのだろう、市場に出る枚数が極めて少ないのも頷ける(いくら新品同様のミント盤とは言え、8月にこのダブルミスプリント盤を約22万でebayで買った方は知らない方が幸せかも)。




そして、この最初期マトリクスについてである。



大枚はたいて買ったテクスチャーラベルが(神経質な私からすると)キズモノで、しかもそのうえ最初期マトでないと分かった時の私の嘆きはご理解頂けると思う。このような「人生で1枚」のレコードは、いきなり最高の1枚を買いたいものだ。大体が、このクラスの価格のレコードを買い直すのは私のような庶民派のアナログファンにとって不可能なことなのだから。しかし、このアルバムは最も好きな作品のひとつ…相当悩んだ末、ダメージ覚悟で所有していたテクスチャー・ラベルでマトリクスA//2、B//2の盤をここには書けない(情けない)手段で手放すことにした。某レコ屋の主人に助言を貰い、ほぼ最小限のダメージで手放せたのは不幸中の幸いだった(嫁バレした上、資金の回収に2カ月かかったが)。



そんな決断を下した私に吉報が飛び込む。ユニオン渋谷中古センターである。12月のセールでリバースCが売りに出たのだ…!



上のebayに出品されたファクトリー・サンプル盤とマトは同じ。間違いない。気になるのはそのお値段、ジャケ/盤がVG++/EX-で20万という恐るべき価格だ(公開されているからここに書いてもよかろう)。担当の方に詳細を問い合わせたら、写真付きで盤質の丁寧な返信を頂いた。私は色めきたった。けれども、いくら花より団子の私でも、このジャケのコンディションは頂けない(VG「++」は苦しいのでは)。そして、一番判断に迷うEX-という盤質である。前述したテクスチャーもEX-表記の盤で痛い目に遭っているので、正直手を出したくない。何より、ebayで出たファクトリー・サンプルのミント盤が1575ユーロ、約21~22万ということを考えると、ユニオンの20万はあのコンディションでは高すぎる(ebayで買うと実際にはPaypalで3%前後の手数料や送料等を取られるので、実際には23万近くになるが…)。しかし、実際に手に取れて試聴もできるとなると話は別だ。やはりとにかくユニオン渋谷に行くべきか…



話は変わるが、悩む私の前にピンク・フロイド『狂気』テストプレス(ネット上では150万との噂)、ザ・フー『マイジェネ』テストプレス(約61万)、スパイロジャイラ3rdテストプレス(約43万)など、博物館級の化け物が次々にユニオンに襲来(ついでに言うとメロキャンも約34万で売りに出てた)。去年のキンクリ宮殿アセテート盤といい、ユニオンは凄すぎる。レコード1枚に数十万出せるか?それだけの価値(音質/稀少性/投資価値/アート性)があるか?自分自身に問い続けてしまう。



悩みに悩んで、出した結論(結末)は次回以降に。
スポンサーサイト
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
<< 2017/12 >>
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -


余白 Copyright © 2005 The melody at night, with you. all rights reserved.