音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
最近聴いている音楽 vol.49〜ヴィクトル・エレシュコのラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番未CD化LP〜
2017-02-06-Mon  CATEGORY: ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番聴き比べ
ずっと探していた盤をアッサリ見つけた。





ヴィクトル・エレシュコ(Victor Eresko、エレスコとも)によるラフ3である。プロヴァトフ指揮とのラフ3はレーベルを替えて何度も再発されているが、ウラディミール・ポンキン(Ponkin)指揮レニングラード・フィルのこのMelodiya盤は未だにCD化されていない(なぜかパガニーニ狂詩曲の方のみポンキン指揮でCDになっている)。


私の持っているラフ3ディスコグラフィーでこのエレシュコ=ポンキン盤の存在は知っており(しかもどうやらプロヴァトフ盤よりも良いらしいということも)、どうしても入手したかったのだが、10数年前はebayで見かけることがなかった。最近のラフ3熱の高まりからポンキンとのこの盤を思い出し、ebayを探したらいつの間にか余るほど売っていたというわけだ。


さてその演奏だが、期待に違わず素晴らしい。演奏時間で比較してもらえればわかる。プロヴァトフ盤が17:20/10:54/15:25、このポンキン盤が16:45/10:36/14:32だから、プロヴァトフ盤の特濃ソースぶりからかなりテンポupしており、私の好みに近付いている。ちなみに録音年はどうやらプロヴァトフ盤が1984年、ポンキン盤が1983年のようである。


第1楽章は快活に始まる。両手交差はややぎこちない(この盤でのあまり多くない弱点か)。展開部の和音連打はスピードはまずまずだがタッチの迫力が凄い。カデンツァはossiaで、完全に手慣れた印象で音の鳴り切り方が凄まじい。特に後半の和音部分はロシア的な味付けの濃さではおそらく手持ちでベストを争う語り口(鋭く何度も噛み締めるような感じ)。第2楽章の緩徐部分は以前書いたプロヴァトフ盤では「胸に迫ってくるものがない」と書いたが、この盤は実にしみじみとした良さがある。プロ盤も今聴き直せば印象が変わっているかもしれないが、もう棚を漁る気力がない。第3楽章はかったるかったプロ盤と違って1分以上も速いので聴く前から期待していたが、それでもやはり14分台は私には遅すぎる(笑)丁寧に弾いているという以上に良いところがあまりない。後半のテンポを落として歌うところは非常に美しい。


さらにオケが極めて良い!1983年と言えば、ムラヴィンスキーがレニングラードPOと伝説のショスタコ8番を録音した翌年にあたる。この演奏からも、レニングラード・フィルがムラヴィンスキーに相当鍛えられていたということが推察される。音質だが、1983年という時代を考えると少し録音が古い気がする(今はLPからレコーダーに落としたものを聴いているので余計そう感じる)。どこかピアノとオケが遠くの方でマイルドに融け合うような音のところがあって、まあコンサート風ではある。


というわけで、第1・2楽章は間違いなくプロヴァトフ盤CDよりも素晴らしく、第3楽章もまずまず良くなっているので、是非こちらの盤もCD化して欲しいところ。3つ星☆☆☆の上位に来そうな感じ。
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