音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
最近聴いている音楽 vol.14〜続・Filipecのリスト〜
2016-11-25-Fri  CATEGORY: 雑多な話題
最近リストづいている。明らかにFilipecの素晴らしい演奏のせいだ。


取り込んだはずのジューコフ盤はなぜかiPodに入っておらず、仕方ないので凍えるような朝はJ-POPでDadaD(ダーダーダー)の『Touch Touch Touch』で元気を出す。時にささやくように麗しい女性ヴォーカルときめ細かなトラックメイクが凍てつく空気を溶かしてくれる。


その後は時間の許す限り、またリストを聴いた。とりあえずダンテソナタ。最近聴いたアヴデーエワを再聴、さらにロルティ旧盤、Krichel盤と聴き進める。



アヴデーエワはやはり結構いい。歌が自然で柔らかく、テクも思ったより悪くない。音を十分響かせているのが買える。それに対して、ロルティ旧盤は前半のオクターヴ上昇でわずかに物足りなさを感じるものの、後半になるにつれて技巧のキレが増して行く。kyushimaさんのレビューに付け加えるものは何も無い。続いてクリッヒェル盤、これは前の2つに比べると概してテンポが遅く、勿体付け過ぎかなと思うが、完成度が非常に高い。この盤で評価を高めたのか?ソニーに移籍して次々にアルバムを発表している(好みの曲がやや少ないので手を出しかねている)。ソニーはこの辺が計算高いというか、私の好きなグレイルザンマー(Greilsammer)も同様の路線を辿っており、嬉しいやら哀しいやら(スカルラッティとJ・ケージのソナタ集を出しているがまだ買えていない)。


ダンテを3種聴いたところで、Sergio Galloのダンテを聴く。ところがこれが失敗だった。出だしの歌はなかなかなのだが、徐々に技巧の不足が露になる。急速部分はかなりの安全運転の連発で、後半は和音も綺麗に決まらず美しくない。タッチの粒が揃っておらず、パラパラとホコリっぽく感じる。コーダのプレストはどう考えても遅すぎる。というわけで、この1曲で見切りをつけてしまった。


Galloの凡演にガッカリしたところで、耳直しにオススメ頂いたフィリペツのリスト集が聴きたくなったのだが、名演の可能性が高い録音をせっかく買うならダウンロードmp3より少しでも音質の良いwavでCDを・・・と貧乏人根性で二の足を踏んでいたところ、iTunesではなく読者の方に教えて頂いた通りAmazonをよくよく見るとなぜか10分超えのダンテやノルマが150円で買えるではないか!(iTunesではクラシックファン泣かせの「アルバムのみ」表示(笑))。貧乏人根性丸出しで、とりあえず味見でこの2曲に加え、ハンガリー狂詩曲の第2番もついでに購入。ほかの曲はCDが中古落ちしてくるまで待てばよい。本日5度目のダンテ。



・・・やはりこのピアニストは只者ではない・・・!




3度上昇のオクターヴのスピードは手持ちでトップクラスではないか。高速グレムザーとタメ線を張っているように思える。歌も悪くない。彼の演奏はテンポの一貫性が無いのがエチュードであるパガニーニ超絶では少し気になったが、こちらは曲が曲だけにそこまで気にならない。コーダも気迫が漲る。素晴らしい。まだ1度しか聴いていないが、今日聴いた4種は正直かすんでしまう感じだ(ごめんよロルティ)。そしてこの人、相当手が大きいのだろうか。パガ超の時も感じたが和音が非常に美しくかつ深々と余裕を伴った響きで鳴り切っている。これなら次は是非ラフマニノフのソナタやコンチェルト3番を録音して欲しいところだ・・・と思って調べたら、2007年にラフマニノフのソナタとムソルグスキーの展覧会の絵を録音してた!アマゾンは国内外総じて品切れでebayで買ったらなぜかpaypalのアカウントが制限されていてなぜか決済できず、マズい。。。


続いてノルマの回想。これもヤバい。相当キている。ベルッチの「この人、A型だろうな」という仕事のデキる男の整った机の上を見るような演奏とは違い、やはりテンポの自在かつ微妙な揺らしが根底にはあるのだが、とにかくよく歌う。ロシア系ピアニストでよくある勿体ぶった感じではなく、どことなくジプシー的シフラ系というべきか南米的アルゲリッチ系というべきか、どことなくラプソディックな印象を受ける。行進曲部分でなぜか一瞬立ち止まる?ところがあったのは気のせいか。さっきも書いたが、よく鳴る和音がどこまでも気持ちいい。中間部の歌の「ああ、あの子たち〜」と「裏切られた心」もいい感じ。そしてお待ちかね、「戦争だ!」の部分は流石の迫力。ビックリして直後にアムラン盤を久々に聴いて比較しちゃったけど、アムランはアムランでやっぱり超上手いなあ。。整っている。


ところでフィリペツ、聴いた皆さん気付かれると思うがストレッタの直前の箇所をアルペジオにせず強打しているのは、ベルッチやアムランのあの箇所が美しいだけに違和感がある(楽譜はアルペジオになっている。ちなみにkushimaさんが書かれているがスケルツォとマーチ冒頭でのデミジェンコの演奏もアルペジオを和音のまま強打していたのを思い起こす)。まあともかく名演である。そこで聴き比べたくなってアムラン盤に引き続いて元気抜群のウェイクフィールド盤を聴いたが、こちらの元気の良さと迫力は凄いもののやはりミスが多すぎる(ちなみにリャードフ盤は先日探し始めて15年目にして初めて1994年浜コンライヴのCD現物をユニオン吉祥寺クラシック館でを見かけたが、「この1曲のために・・・」と逡巡している1週間であっという間に売れてしまった)。


身も心もフィリペツに鷲掴みにされたところでハン狂2番。ホロヴィッツ版ではなく通常のもの。これは彼の芸風に最もマッチした曲ではないか。ラッサンはたっぷりと歌う。ちょっと歌い過ぎ・・・かな。フリスカは予想通り上手い。クズミンとマツーエフを足したものにアムランの2倍を足した合計を4で割ったような演奏。要するにちょうどいい。カデンツァはなし。通常版ではやはり最後のオクターヴでルバートをかけないかどうかが見所だと思うのだが、いちばん跳躍の大きいところで少しかけている。全体としてはラッサンがやはり遅すぎかも。しかし気に入った。


ラフマニノフのソナタのジャケではいかにも「ゴラン」という名前の響きの通り、腕っぷしの強そうな男である(いかにもペトロフに挑みそうな面構えをしている)。これは今後とも要watchだ。paypal早いとこ制限解除よろしく(買ったのに代金払えなかったらヤバい・・・)。


ちなみにまだ1度しか聴いてないので、明日には評価が変わってるかもしれない。その際は何卒ご容赦頂きたい。



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