音楽好きの世迷い言
The melody at night, with you
薄毛の問題。
2017-08-19-Sat  CATEGORY: コラム
なんでも書くことにした。安っぽいハウツーブログと思われようがなんだろうが、何かのお役に立てれば本望である。



20代の後半から生え際が後退し始めた。



十数年前に亡くなった祖父は無慈悲な干ばつの襲来にお手上げだった。父親は遺伝を気にして頑張ったらしく、今でもまだ「前髪」と呼べる位置に立派に髪の毛が残っており、彼なりに努力したのだと思う。私も心配していたが、仕事のストレスと比例して白髪が急激に増え始め、同時にどんどんM字が進行し始めた。まさか20代から始まるとは・・・と、当時目の前が真っ暗になったのを覚えている。


とりあえず5000円もするシャンプーや育毛剤を試したが一切効かなかった。そんな絶望のどん底にあった私に、神はとある奇跡を遣わすのである。当時CM等でも話題になり始めた「プロペシア」である。そう、またの話だ。


IMG_20170819_174806.jpg

これもADHD治療薬「コンサータ」同様に私にはメチャクチャ効いた。今でも覚えているが、夏に向け短髪にした6月下旬から服用し始めたと思う。8月初旬には効果を実感し始めた。M字の「V」の部分に墨汁のにじみのようなフロンティアが徐々に現れ出したのだ。これには猛烈に感激した。フロンティアは次第に木々となり林となり、ついには森としてしっかり定着した。今ではかつてそこが荒廃した砂漠だったとは誰も思わないであろう漆黒の大地に生まれ変わっている。


さて、この神が遣わした奇跡の治療薬、やはりデメリットはある。副作用ではない。単純に高いのだ。保険が効かないので(行きつけの皮膚科の先生に「このような薬は未来永劫保険適用になることはありません。諦めてください」と言われた)月に8000円弱かかる!4週間分28錠だから大体1粒300円ほどもするのだ。飲み始めは律儀に毎日飲むが、高いので1ヶ月経った頃から隔日で飲むことにした。それでも私には効いた。行きつけの美容師は絶妙なタイミングで「飲み始めましたね!」と言うほどだ。結局、飲み続けたのは半年ほどだったろうか。それから2〜3年してまた薄くなり始めたので、ほぼ3年周期で服用を繰り返している。ちょうど今も服用中である(退職金を充てている泣)。


この素晴らしい薬を、すでに闘いが始まっている友人達に広めたい。しかし、「プライドがないのがプライド」の私と違い、彼らはプライドが高そうなのだ・・・直接お節介を言う勇気は私にない。だからせめてこのブログの読者の方には試してみる価値はあると訴えたいと思う。ちなみに皮膚科では液体窒素で頭皮を刺激する施術も同時に行ったが、そちらは全く効かなかった。ヒリヒリする痛みが効果を予感させたのだが、結局消えない凍傷のシミが生え際に数年残っただけであった。


そんなわけで今、私は「コンサータ」「プロペシア」「アレルギー性鼻炎の薬」(たまに)「うつ病の薬」を服用しているジャンキーである。クリーンで手間と費用のかからない人間になりたい。
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ラーメン食べ歩き記録
2017-08-17-Thu  CATEGORY: コラム
ラーメンが好きだ。


週に1度は必ずどこかで食べる。今までに食べたラーメン屋を、一覧にしてまとめようと思い立った。全く、暇というのは人間にあらぬ行動を思い立たせるものだ。ラーメンの種類か、店名順か、それとも場所で分類するか、悩んだがとりあえず適当に並べてみる。ネットで閉店が確認できたものはその旨を記載した。長いこと行っていない店もある。自分の為の備忘録的な一覧である。

満足度:100点満点で適当に付けた。
90点:その店に出かけるために用事を作りたくなる
80点:いつ食べても大抵満足できる
75点:食べて満足するか後悔するかの分岐点
70点:いつ食べても若干不満が残る
69点以下:基本的に2度と行かない

頻度:
S:月に1度は食べる
A:3カ月に1度は食べる
B:半年に1度は食べる
C:年に1度は食べる
D:1年以上行っていない
E:1・2度しか行っていない

<青葉>
中華そば青葉中野本店:85点/D
中華そば青葉池袋サンシャイン点:83点/E
中華そば青葉新宿店:85点/D
中華そば青葉北千住丸井店:85点(閉店)※ラーメン食べ歩きのきっかけを作った店

<大勝軒>
東池袋大勝軒本店:72点/E ※例の閉店ギリギリに初めて食べる。1時間半並んだ
大勝軒足立区役所前店:67点(閉店)
東池袋大勝軒 新化家(調布):59点/D

<二郎>
二郎池袋東口店:70点/D
二郎新宿歌舞伎町店:69点/E
二郎小滝橋通り店:77点/E
二郎目黒店:72点/E
二郎神田神保町店:78点/E
二郎桜台駅前店:90点/D
二郎新小金井街道店:87点/D
二郎府中店:82~93点/A
二郎立川店(休業中)85点

<二郎系インスパイア>
ラーメン富士丸神谷本店(王子神谷):77点/D
ラーメン富士丸西新井大師前店:79点/D
ラーメン富士丸板橋南町店:75点(閉店)
麺や あかつき(駒込):78点/E
ラーメン英二(北府中):76点/E
郎郎郎(調布):73点/B

<麺屋武蔵>
麺屋武蔵池袋店:84点/C
麺屋武蔵渋谷店:82点/E
麺屋武蔵新宿本店店:78点/D
麺屋武蔵高田馬場店:85点/A
麺屋武蔵吉祥寺店:83点/B

<中本ほか辛い系>
蒙古タンメン中本新宿西口店:76点/D
蒙古タンメン中本上板橋店:76点/D
旨辛ラーメン表裏水道橋店:82点/C
麺創研 紅府中店:95点、80点(鬼紅)/S

<その他アラカルト>
麺屋吉左右(木場):96点/E
田中商店(六町):76点/E ※ 店の最寄りが梅島駅だった移転前によく行った
武藤製麺所(竹ノ塚):86点/D
中華そば 椿(西新井):94点(閉店)
中華そば 椿(池袋):92点(閉店)
中華そば 椿(王子):90点/E
ラーメンむてっぽう西池袋店:74点/E
俺の空 池袋店:80点/E
俺の空 高田馬場店:76点/E
つけ麺屋やすべえ池袋店:79点/E
つけ麺屋やすべえ水道橋店:77点/E
めん徳二代目つじ田 御茶ノ水店:95点/D
TOKYO UNDER GROUND RAMEN 頑者(池袋):92点/A
The Outsiders(大崎):76点/E
一蘭 渋谷店:72点/E
俺の麺 春道(新宿):86点/S
くじら軒 新宿店:76点/(閉店)
つけ麺 五ノ神製作所(新宿):80点/E
つけ麺えん寺吉祥寺総本店:82点/E
めん処 本田(東十条):95点/D
燦燦斗(東十条):85点/D
中華めん処 道頓堀(成増):78点/D
味噌一 常盤台店:70点/E
moris(大山):90点/D
らーめん一番(小竹向原):79点/D
丸長 沼袋店:70点/(閉店)
無鉄砲中野店:76点/E ※ 中野店とあるが沼袋が最寄り
つけ麺花みずき(野方):82点/D
荻窪中華そば春木屋:75点/E
熊王(国領):73点/D
和屋(国領):80点/(閉店)
横浜ラーメン 武蔵家(国領):76点/B
らーめん HAGGY(柴崎):84点/E
つけめんTETSU 調布店:87点/S
たけちゃんにぼしらーめん(調布):80点/B
喜多方ラーメン坂内調布店:70点/E
横浜家系 助格屋(調布):72点/E
たから家(調布):70点/E
たつみ(調布):71点/E
らーめん愉悦処 鏡花(立川):84点/D
楽観(立川):75点/D
麺処 井の庄(立川):79点/D
江川亭小金井本店:73点/E
味麺おがわ屋(八王子):74点/E
幸来(上井草):80点/E

<京都>
和醸良麺 すがり:95点,87点,85点(つけ麺)/E
麺匠 たか松:82点/E




この中で最近最もお気に入りなのが府中の『麺創研 紅』の紅ラーメン。

紅

アラフォーになるにつれて辛いものが好きになり、ラーメンも例外ではなかった。有名な中本は蒙古タンメンを何度も食べ、いよいよ北極に挑戦しようと思いココイチで4辛を食べるなど事前に練習してチャレンジしたが、それでも辛過ぎて味を楽しめなかった。水道橋の表裏は中本に不足していた「ガッツリ感」と「肉感」を、特製麺と特大の唐揚げで見事に充足してくれたが、スープの旨味と深みのある辛さが物足りなかった。

そこに登場したのがである。コクのある豚骨に熟成味噌を加えたスープは辛さに負けない存在感があり、何より太さが不均一な自家製乱切り麺がモチモチした生パスタというか山梨のほうとうのようで最高に旨い!そして、中本に不足していた肉を喰らう満足感も大量の豚のバラ肉で満たしてくれる。極めて完成度の高い一品。以前は北口すぐの線路沿いにあったが、今は南口すぐの商業施設1Fに移った。そこでも大行列である。国分寺にも同様の店舗がある。

※追記:同店で最も辛い鬼紅ラーメン(バラ肉増し)を初めて注文。

鬼紅

辛さは中本北極ほどでなく食べやすいが、大量に増えたラー油??でスープ表面に油の層ができてしまい、ヌメヌメと油っぽく味が薄く感じられてイマイチ。80点。


新規来訪や再訪の度に更新する予定・・・(その度に上げると鬱陶しいかな)

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廃盤レコードセール顛末記
2017-05-13-Sat  CATEGORY: コラム
以前書いたように、GW中2回ほどディスクユニオンのセールに行ってきた。以下はその顛末であり、セール未体験のレコードファンの方に向けて駄文を書いてみたい。



2回とも新宿ロックレコードストア店に並んだ。まずはUKプレミアム廃盤レコードセール。中古レコードだから廃盤で当たり前だしヘンな呼び名だと思うのだけれど、最近はレコードの新譜も増えてきたからあながち間違ってはいない。この名称の方が客を呼べるのだろう。整理券を配られるちょうどの時間に行ったが9番。先行き不安に思う。ナナメ向かいにあったマックがいつの間にか閉店していたので、仕方なく東南口の方のマックで開店まで時間を潰す。開店5分前、店先に戻っていよいよ突撃準備。集まったのは20人前後か。周囲はベテランばかりで、私が一番若い部類であった(いつもブログを拝見しているgeppamenさんと思われる方の姿も見えるが、人違いだとまずいのでお声をかけられない)。エレベーターで順に案内される。幾ら新宿駅東口近くの好立地とは言え階段のない店舗を選んだのはユニオンのミステイクだろう、店員も常連に「すみません」と漏らしていた。


さて、レコードセールは朝イチで並んだからと言って、お目当ての盤を必ずしもgetできるわけではないことを、セール未経験の方にまずお伝えしたい。有り体に言えば、運が必要なのだ。


開始の合図と同時に、客はレコードの入った箱(以下エサ箱と言う)に突撃する。開店したてのディズニーランドかUSJか年末の福袋商戦みたいな光景で、(私も含め)いい年のオッサンが熱くなって猛ダッシュする姿に一般の方々はドン引きすること間違いなしだ。さて、お目当ての盤がエサ箱の一番手前の見えるところにあったり壁に飾られていれば即getできるのだが、一度に数百枚も出るため大抵はエサ箱に潜んでいる。そこで、次々にエサ箱を漁っては移動し、また漁る・・・を繰り返す。開始30秒ですべてのエサ箱に客が飛び付いているので、エサ箱の数にもよるが整理番号15番くらいまでならその箱の「最初の客」になれる可能性があり、運良く目的のレコードを掴める場合がある(エサ箱が少なめの店舗だとこうはいかない)。その後はうまいことみんな1箱ずつ横にズレてお目当ての盤を探していくわけだ。


ここでひと言物申したいのだが、常連さんの中には「これキープしとこうかな」と思った盤は迷いなく手に取って次々にキープしてしまう方がけっこういらっしゃるのだ。とんでもなく高額なレア盤を一度に10枚近くキープし、おせちの重箱を抱えるようにして盤を漁り続ける御仁がいたりする。そしてその重箱の総額は軽自動車が買えるほどなのである。資産家の方なのかもしれないが、はっきり言ってこれはいかがなものかと思う。手に取った盤を全て買うなら文句はないが、実際には検盤してキャンセルする場合もあるわけで、目についた盤をとにかく多く抱えた人のほうが先手を打てていい思いをするというのはどうなのか。なかには発掘途中に平気で半分以上エサ箱に戻す方がいて、自分でレコードを掘りつつそのような人の動向を目で追うのは大変だ。その後の検盤で何十分もキャンセル待ちするのは、店にも客にもお互い相当な時間の無駄ではないだろうか。


ここは、ユニオンが一度に持てるレコードは3枚までなどとルールを定めるべきだと考える。3枚を選んだら一度カウンターに預けてもらうなどの処置を取るべきではないか。そうすれば、ほんの少しの間の戦線離脱となるがかなり平等性(何のだ)は確保されると思う。私は先日書いたように、私の目当ての盤を抱えている方には積極的に声をかけてキャンセルする時は回してもらうようお願いする(皆さん結構応じてくれる)。また、友人同士で並んでいるグループは明らかに確率的に目当ての盤を捕獲しやすいので、今後は私も数少ないレコードファンを伴って掘りに行こうと考えている(昼飯くらいは奢らねばならないだろう)。


先日書いたように、残念ながら私の一番のお目当ての『ピンク・ムーン』は私が掘ったエサ箱のひとつ隣りの箱から掘り出された。その時の気持ちたるや「俺の人生こんなのばっか」である。運良く掴めて財布がGOサインを出したら買おうと思っていたComusの1stもどなたかに捕獲されたようだ。そんな中、空手で帰るのはイヤだと思い、「買わなきゃ」とセールの熱っぽい雰囲気に飲まれつつ半ば半泣きになりながら焦って買ったのが次の2枚。

Hatfield and the North / THE ROTTERS' CLUB : UK-original mat A-1U/B-1U
hatrotters

学生の頃、この盤はいつかオリジナルで所有したいと思っていた憧れのレコードだったが、近年はジャケ&盤ともにEX以上のコンディションだと1万を超えてしまっていたので手を出さなかった。ところが今回セールで掴んでみると、なんと驚きの4000円台!盤はEX+ながらジャケがかなりイマイチな状態のためか格安で、毎度ながら「花より団子」な私は飛び付いたのだった。しかし、やはりこの盤は内容以上にジャケットの価値が高いのだとわかったのが少し哀しかった(笑)

内容的なことを言うと、巷間よく言われることだがフィル・ミラーのギターがとにかく酷過ぎる。指も回ってない上に、肝心のアドリブがひどい(あれで書きソロだったら泣くしかない)。ギター初心者が難しい音使いを目指して弾こうとするときに陥りがちな「迷い指」とも呼ぶべきフレージングになっている。それでもR・シンクレアをはじめ、独自のポップセンスで牧歌的でさえある魅力的なカンタベリー・ミュッジックを展開する。B面の大曲も好きだ。帰宅して2回ほど聴いたが、A面のコンディションが特に良く、満足であった。


NATIONAL HEALTH / NATIONAL HEALTH : UK-original mat A1/B1
national

これはジャケに魅力が無いせいか(笑)オリジナルでも2000円台で出るが、マトリックスが若くコンディションが良いものを探しており、今回ようやく捕まえた。なんと言っても1曲目がイイ!フィル・ミラーは相変わらずヘタクソだが、前述の盤ほどひどくない(苦笑)それにしてもデイヴ・スチュアートは良い曲書くなあ・・・。

2ndもオリジナルで持っているが、こちらも同じくらい好きな盤だ。初めて検盤したとき、アメコミみたいな漫画風のラベルを見てビックリしたのだが、これで初版だそうだ。



さて翌日、今度はUSプレミアム廃盤セールに並ぶ。UKの時よりも明らかに若者が多く、客層の違いが面白い(昨日、私の目の前で『ピンクムーン』をgetした御仁の姿もまた見える)。今日の私のお目当てはSteely Danの『Aja』テストプレス。もしくはプロモジャケ&両面マト1Aの盤だ。前日同様とにかくエサ箱を光の速さで漁りまくる。まずは早速「PROMO」の金色ステッカーが眩しい両面1A盤を掴む!値段は、げげっっ、、22000円!完全な予算オーバーだが買えないわけではない。とりあえずキープ(笑)そして、引き続きその他の箱も絨毯爆撃。ところがテストプレスはどれだけ漁っても出て来ない。もう掴まれたか?と思いつつ周囲を見渡すが、テストプレス特有のジャケなしレコを抱えてると思われる人はいない。諦めず探し続ける。すると、なぜかセールとは関係ないエサ箱奥の通常の「R」のところにテストプレスが潜んでいたではないか!それは川底に潜む黄金のシャケのごとく、輝いて見えた。私にウインクしているようだった。誰かが開始直後に嫌がらせで隠したのだろうか、兎も角、吃驚してそれを掴んで引き上げる。やった、ついに俺はやったんだ!と手に取って値札を見ると、価格は驚愕の289000円。。うーーーん ごめんなさい 前言撤回、、、とりあえずキープしよう






私は熱気溢れるセールの喧噪をよそに、フロアの片隅で『Aja』2枚を抱えてしばし呆然と立ち尽くしていた。





すでに前の職場から(の手切れ金に等しい)退職金は振り込まれていた。その1/4を嫁にバレないようとある細工をしてコッソリプールしたのは、結婚生活で初めて私が彼女を裏切った瞬間だった。何も酒や女やギャンブルにつぎ込むわけではない、ちょっぴり高いレコードに使うだけだ。可愛いものではないか。それに嫁がカルティエの時計が欲しいというから買ってあげようとさえ思っているんだ(いちばん安いのだけど)。優しい夫ではないか。10円ハゲが出来るくらい身を粉にして働いたのだ、これぐらいやったってバチは当たるまい。ちっとも私は悪くない・・・そう自分に言い聞かせようとした。




俺には買えるッッ



買う金はあるんだッッッ





10分ほどだろうか。地下の工事現場で働くカイジが給料日に悩んだように、私は人生でも稀なほどに悩んだ。その短い間に、あらゆるシミュレーションを行った。幾ら歴史的名盤とは言え30万出せるか?それだけの音質的な価値はあるか?いや、ない。この間Discogsで買ったマトの(RE-3)以降表記無し盤は十分に素晴らしい音質だった。しかしマニアとは不思議なもので、異常に高過ぎる値段ゆえに逆に欲しくなる。なにしろ約30万は強烈だ。そんな価値のあるレコードは早々ない(昨日スパイロジャイラの3rdが28万で茶水に出てるのを見た。チューダー・ロッジは18万)。特にこんな人気盤の極上コンディション、次はいつ出るか分からない(しかし一昨年渋谷でテストプレスが出ている。ひょっとしたらこの盤かもしれない)。出てきたとしてもその時は、今度こそ手の届かない価格になっているに違いない。とすると、投資だと思って買ってしまうのはどうだ?銀行に預けたり株を買うよりよっぽど割がいいだろう。レコードファンという私の専門性が活かせる(Ajaのテストプレスが暴落することは未来永劫あるまい)。嫁だって(ナイショにするけど)賛成してくれるに違いない!そう悪魔が囁いた。

















・・・けれども悩みに悩んだ末、結局私は買わなかった






私は覚悟を決め、長縄跳びの列に戻るようにすすっとレコ掘り爆撃に戦線復帰し、ひっそりとテストプレスをエサ箱に戻した。さようならテストプレス。やはり俺には買えない。それが私の導き出した結論だった。


私は妻を愛している。リビングのレコード棚に、29万のエイジャをしれっと潜ませたままこの先の人生を送ることは不可能だった。それは、すぐ手の届くところに愛人を囲っているようなものだからだ(たぶんこの考えは間違っている)。それに、幾ら値上がりしても私は売らないだろう。それは投資資金の回収を放棄することに等しい。敗北感漂う中、いち早く検盤に並び、手元に残ったプロモの盤質をチェックした。一目見て、それは私の所有する盤より遥かに劣るコンディションと分かった。しかもマトリックスはきっとこちらの方がレイトだろう。プロモステッカーの貼られたジャケットに両面1A盤を入れ替えたものと思われた。つまり、推測するに私の持っている盤と逆の状況だ。プロモジャケのために2万以上出すことはできない。こちらもキャンセルした。



これでいいんだ、、よかったんだ。



そう言い聞かせながら私はセールを後にしてとぼとぼと休日出勤に向かった。西新宿で『Pink Moon』を買って感激の涙を流すのは、その5日後のことだった。



(今回の記事はユニオンからクレームが来たり嫁バレした場合、削除します)
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透明な魂の音楽〜Nick Drake『Pink Moon』〜
2017-05-07-Sun  CATEGORY: コラム
この4月で転職した。




それまでは時折TVを賑わすデカいだけの某組織にいたのだが、所属長から(私を含む十数人が)4年間に渡るパワハラを受け、闘い、そして私は退職した。




以前書いたように、酷いときで週に100時間働き、頭には10円ハゲが出来、心療内科に通い、家庭は崩壊寸前だった。始発で行って終電で帰った。土日も自宅で仕事をこなした。私の両隣りの人間が3ヶ月に渡って来なくなったこともあった(うち1人は1年経った今も戻れていない)。そのような気の狂った上司というものがこの世には存在するのだ。こう見えても私は、出世や名誉のためでなくささやかな気遣いと労いとを欲しながら仕事に誇りをもって働く類いの人間であった。パワハラ吹きすさぶ1年半ほど前、請われて大きなプロジェクトに関わっていたのだが、完遂した直後にその狂った悪魔の所業で魂に一撃を受けた。それは「心ない仕打ち」程度ではおよそ済まされない次元のものだった。これまでのパワハラを遥かに通り越し、常識では考えられない言動であった。そして未だに癒えることのない傷を私は心に負うことになった。



しかしながら、私は諦めの悪い男だった。



自分で言うのもなんだが、ロックンロールな破壊衝動任侠的犠牲精神とを備えていた私は、唾棄すべき権力者に対しみじめなまでに抗った。嫁を説得し、退職して告発すると心に誓い、転職活動と並行して知りうる限りのパワハラの証拠をかき集め、迫害されている同僚を見て観ぬフリの連中を説き伏せた。徐々に仲間を増やし、最終的には実名匿名合わせて10名以上が告発に協力してくれた。私だけでなく複数の人間がICレコーダーで録音した暴言を携え、自分ともう1人が代表して上層部に告発した。そこまでしてようやく、ほぼ毎日TVに顔を出している某氏も介入する事案となり、渋々上層部は重い腰を上げて動き始めた。



けれども、たった2度の事情聴取と、実名で名乗り出て告発した私ともう一人以外の証人を呼ばないというおざなりな調査の末、結局懲戒処分はなく驚愕の文書による“厳重注意”に留まった。本来ならば犯罪レベルのパワハラであり、新聞の紙面を飾っていいはずの出来事だが、当事者にお咎めはなかったのだ。こうして書いているだけで、キーボードを打つ手が怒りで震え、血圧が上昇するのがわかる。重ねて書くが私は諦めの悪い人間である。退職した今も職場の外から闘い続けている。知り合いの伝手を頼って、連休明けには某大手マスコミ関係者と会う予定だ。



今は(これまた)大きい某組織に運良く拾ってもらい、お陰さまで権力におもねることなく働くことが出来ている。期せずしてアカデミックな世界に戻ってきたので、これからは(mustではないが)研究成果も期待されるためプレッシャーはある。このように書くとご大層な人間と思われるかもしれないが、そんなことはない。採用面接では「学部時代の成績が素晴らしいですね(専門科目がオールC)」と皮肉を言われ、さらに「修論は指導教官が書いてくれました」と正直に話したが採用された。なんとも懐の深い組織だと思った。



さて、私の身の上話はこれくらいにして、そんな絶望のどん底にあった自分を支えてくれた音楽について書きたい。



pink_moon

ニック・ドレイク 『ピンク・ムーン』、生前わずか3枚のアルバムを残して26歳でこの世を去ったイギリス人天才シンガーソングライターの最後の一葉である。重度のうつ病のさなかにレコーディングされ、抗鬱剤の過剰摂取で死んだ彼の遺作であることも手伝ってか「アシッド・フォーク」と形容されることが多い(余談だが私はComusのようなバンドこそがAcid Folkだと思っている)。不可思議なイラストのジャケットもたぶんに影響しているだろう。けれども、私にはそのような禍々しい形容に属するような雰囲気をこの作品からは感じない。むしろ、どこまでも透明な魂をむき出しにした1人の青年の痛切な叫びが聴き取れるだけだ。そしてそれは、どこまでも儚く孤独で美しい。


退職金という名の泡銭が出たら、どんなに高くても彼のオリジナル盤を買うと決めていた。それは彼の透明な魂に少しでも近付きたいという、半ば信仰に近い気持ちだった。超極上の1stがユニオン渋谷からヤフオクに超高額で長いこと(3ヶ月位)出品されていてずっと狙っていたが、なんと金の入る1週間前に売れてしまった。GWには、この『ピンク・ムーン』の美盤が出るというので、ユニオン新宿レコードストアのUK廃盤セールに朝から並んだが、私が飛び付いたエサ箱の隣りの御仁に目の前でさらわれた。諦めきれず「検盤してキャンセルされるなら譲ってください」とお声をかけたが、勿論声がかかることはなかった。


それでも諦めの悪い私は、ネット上を探し回った挙げ句、学生時代に1度だけ入ったことのある高めの値付けの某レコ屋でついに購入した。ジャケットはそこそこの状態だが、盤質は一目見ただけで震えが来るような美しいコンディションとわかった。一応試聴してすぐ買うことに決めた。おまけにユニオンで逃した盤の6割弱の価格で買うことが出来、「これが俺の人生だ」などと一人うそぶいた。うちの子を連れて行ったが、店主からアーモンドを1袋貰ってぽりぽり食べてご満悦、カビ臭く狭い店内でyoutubeを見ながら良い子にして待っていた。まさに将を射んと欲すれば先ず馬を射よ、である。これからこの店で散在することになりそうだ。


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UKオリジナルは俗に‘ピンク・リム’アイランド・ラベルと呼ばれる盤で、MATはA-1U/B-1U。自宅でも聴いてみたが、CDとは驚くほど違う。ニックの、ささやくようなヴォーカルがさらに柔らかい。人によっては地味だと言う人がいるかもしれないが、このオリジナル盤を聴くとCDのほうはマスタリングで人工的に声を強調しているように感じてしまう。きらめくようなギターのアルペジオの音色も素晴らしい。ふわっとした空気感が実に心地よい。プチノイズやチリつく箇所は皆無ではないが、盤質にも文句なし。30分に満たないレコードに数万円を出すのは常軌を逸しているに違いないが、紆余曲折を経て良い買い物が出来たと思っている(読者諸兄は絶対にこんなことなされませんように)。



ところで、私が今勤めている職場では個人研究費が出る。



それでこのレコード代が落とせないかと一応領収書を貰ったのだが、研究費執行手順書を確認すると「CD・レコード購入のための支出は基本的に認められない」と書かれてあった。同じことを考える人間が居たのだなと思いつつ、自分を恥じたのであった。
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音楽の仕入れ方
2017-02-13-Mon  CATEGORY: コラム
今日は切り口を変えて、私の音楽の仕入れ方について。


庶民日本代表を自負するところの私のみならず、なるべくお金をかけずに様々色々良質大量な音楽を聴きたいのはみな同じだと思う。だから、ネット上の玉石混淆の情報を信じてチャレンジするわけだ。私は毎月給与明細とともに給料の全額を嫁に手渡している。支給される私の月の純小遣いは○万△千円である(悲劇的な数値なので自粛)。今日はそんな私の安くより良く大量に音楽を楽しむ方法を惜しげも無く(??)ご紹介したい(などと偉そうに書くが、きっとこのくらいのことはネットの海のどこかにすでに書かれているだろうけれど)。


①プロパーで買わずできるだけ中古で購入する

新品をタワレコ・HMVその他で買うと高い。メチャ高い。だから私の音盤購入の7割はディスクユニオンである。大体平均購入価格はクラシックが1000円〜1500円、レコードはモノにもよるが1200円程度、ロックのCDだと300円〜1500円位である(ジャズのレコードは音質や盤質にもコダワるせいか、やや高くなりがちかな・・・)。Amazonやヤフオク等では高値の廃盤でも、ユニオンなら3000円ほどの良心的(?)価格で買える(勿論逆もある)。ただし、ユニオンのない地方の方は難しい。欲しいもの、探している盤が分かっている場合は、以前書いたように在庫検索でメールを送れば通販してもらえる。この場合は送料分高くなってしまうが、一度に複数購入すればそれほどの割高感はない(都内でも自宅近くにないユニオンに行くには往復で交通費が結局400円くらいかかる)。ヤフオクなどで探している盤が出たときも、ユニオンで在庫検索をして問い合わせ、比較するようにしている(最近は問い合わせしやすくなった。店員さんは大変だろうと思う)。


ただし、ユニオンに最新の盤が安く落ちてくるまでは数年単位の時間がかかる。すぐに買わなくてもいいかなと思う盤はユニオン待ちすることにしているが、気になるアーティストの盤はやはり新品プロパーで購入する。タワレコよりもHMVの方がまとめ買い購入すると安いようだ。尤も、高い新品で買いたいと思う盤が複数同時に溜まることはあまりないのだが・・・。


②オークションとAmazon・海外通販は猜疑心を持ちつつ使う

私が主に利用するのはAmazon、ヤフオク、ebay、Discogs、CD&LPである。その他に稀に海外の老舗レコード通販も利用するが、主にはこの5つで、挙げた順によく利用する。Amazonは個人業者の売り上げの2割近くを手数料で持って行くので中古は意外に割高である。ただし、たまに1円とか数百円とか意味不明な価格で買える盤があるので、これを利用しない手は無い(おそらく固定料金の送料で利益を上げているのではないか)。海外Amazonはアメリカ、UK、ドイツ、フランスなどを利用。送料がやはり高いので、欲しいもの狙いの時に限る。はっきり言って、モノが$10以下くらいでないと送料込みで3000円を超えてしまうためなかなか手が出ない。よほどの欲しいものが、タイミング良く見付かった時にだけ利用している。


ヤフオクは価値を知らない業者がレコードを出品する時などに美味しく購入できる。先日の岡田盤などがそうである。ただし、ジャズやロックなど、リスナーが多く競争率の高いジャンルは値が高くなりがちなので利用しない方がよい。そう言う意味でクラシックのレコードは非常に狙い目である(有名な廃盤CDは概して高いのでユニオンで気長に探した方が良い)。また、ヤフオクはTポイントカードと紐付けが可能なので、(Amazonとは違い)ポイントで結構安く買えることもある。


ebayは長年の探しものに利用する。主にレコードが多い。以前書いたように海外のレコ屋の盤質は日本に比べて極めて甘く、EX程度では手を出さない方が無難。最低でもNMやM-程度から購入を検討した方がよいと思う。これもクラシック(Melodiya盤など)は恐ろしく安く出ることがある。未CD化の盤かどうか調べ、開拓者精神で買ってみるということを個人的な楽しみとして続けている。10年以上前はほとんどebayで買っていて、毎週毎週海外から届くレコードの入った四角く薄い段ボールに、郵便配達の方は怪訝な顔をされていた。


今、急速に勢力を伸ばしていると思われるのがDiscogsである。オークションの、落札までの入札の応酬による値段釣り上げがかったるい利用者が(ヤフオク利用者がメルカリに流れつつあるように)ebayなどから移ってきたのではないかと考えている(販売する方も早く在庫が捌けるというメリットがあるのだろう。ただし、メルカリで音盤などを買ってはいけない)。ロックリスナーにはすでに国際最大手(?)通販としての地位を確立しつつあるが、はっきり言って、クラシックはまだまだお話にならない(例えばBarbosaで検索してもらえればわかるがまだまだ情報が薄すぎる)。ロックなどリスナーの多いジャンルは非常に強いのだが・・・。しかし、これの良いところは、アーティスト情報の蓄積が単調増加であることだ(レア盤情報が登録されれば、その盤が売り出されるのをひたすら待てばいい)。世界中に広まりつつあるためどんどん出品されるのも強みだ。私は欲しいものをリストに登録しているので、ひっきりなしに出品を知らせるメールが来る。今後はDiscogsが主流となることだろう(しかし、ロックやジャズはすでに高値安定で、私からすれば面白みがない)。


CD&LPは立ち上げ時には伸びるかと思ったのだが、そうでもなかった。とにかく、サイトが重いし、検索も使いづらい。レコードの情報なども業者によってマチマチでその上、曖昧である。たまにebayやDiscogsでも見ないレア盤がドンと出品されていることがあるが、高い!お金持ち向けかもしれない。フランスやイタリアなどの、英米以外の国のレコードは意外に良いものが売りに出ている(MAGMAのオリジナル盤もここで買った)。


ともかく、海外通販系は価格を比較し、盤質等も疑いの目を持って利用することが(庶民には)大事だと思う。最後は「当たればラッキー」くらいの気持ちで利用するようにしている。


③NMLを利用する

先日、ナクソス・ミュージック・ライブラリについにMelodiyaが参加した。私はジュスマルダホスさんのつぶやきで知ったが、それこそ眠れないくらい興奮したものだ。月額1,850円(+税)で極めて大量のクラシックを聴けるのは素晴らしい。これからはこのようなストリーミングが主流になっていくのかもしれない。我が家はPTNAの指導者登録経由でNMLを利用しているので年額1500円で利用している(勿論、それ以上の額をPTNAに払っているわけだが・・・それでも幾分お得なのかな??)。


NMLは利用者の状況で音が途切れたりする場合がある(特に開始初期は酷かった覚えがある)。また、昔はNMLの音源を聴くプレーヤーでmp3化がそのままできたのだが、すぐに出来ないものに取って代わってしまった。そのため、音源を外で聴くにはいちいち外部媒体(PCやICレコーダー)で録音しなければならない。この手間は相当なもので、おまけに(デジタルでなければ)音質も劣化する。

また、PCでのストリーミング再生はスタジオK'sの山本さんなども書いていたような気がするが、再生に使用するソフトでも、さらに言えばWinかMacでも音が違う(私は一時期Macのデジタルパフォーマーを使って再生していたが、面倒過ぎて止めた)。良い音で再生するにはそれなりの投資が必要だと思うし、音楽ソフトを購入するだけで精一杯の私はオーディオ機器の拡充にまで手が回らない。PCでのリスニングについては次項でも考えたい。



④ハイレゾ音源を購入する

ハイレゾが本当に音が良いかは、平凡な耳の持ち主である私には自信がない。「音源聴き比べ」でも書いているが、「なんとなく」「先入観」が入っている気がしないでもない。ただし、フィジカルメディアであるところのクラシックSACDは廃盤になると非常に高価なため(ESOTERICなど)、ネットのハイレゾの方が安く買えるのは間違いない。スティーリーダンなども、SACDやDVDオーディオはユニオンで4000円近くになるがハイレゾだと定価なまま安く聴ける。ラトル&BPOのブラームスの交響曲全集は、SACDはユニオンでも滅多に出ず高いが、ネットでは常時買える。オーディオユニオン店員さんとも話したが、昔の音源のハイレゾ化は当たり外れが多すぎる。マスタリングエンジニアの腕に依るところが大きい。




しかし、ネット購入は味気ないな。。。




情けない告白だが、モノを所有したいという思いは音質の良し悪し以上に大きくなることがままある。その折り合いの付け方の、私なりの結論はこの項の最後でご紹介する。



⑤図書館でCDを借りる

東京都在住の方限定のお話。とにかく文京区立図書館が最強である。オススメは、小石川・本駒込・目白台の3館。ジャズ好きなら、この3つを回れば一通り名盤は揃えることができる。学生の頃はバイクで図書館を幾つもハシゴし、文京区(ではないが)周辺に住んでいた頃はチャリンコで通って借りまくった。ノートPCを持って図書館に行き、1度に何枚も借りては近くのマックで取り込み、すぐ返却するという涙ぐましい貧乏人テクニークを一日中何度も繰り返した。最盛期は図書館だけでひと月に100枚以上のアルバムを借りて聴いていたと思う(金は無いが時間だけはあった)。私のジャズ仲間達はみな文京区立図書館でCDを借りてからセッションに集合していたことを思い出す。音源の共有も仲間内でしまくっていたのでジャズのスタンダードなCDはほとんどお金がかからず揃った。


クラシックも新譜が頻繁に購入されるので、(大変待たされることもあって近所に住んでいない最近は利用していないが)オススメである。以前書いたが、ツィマーマンのブラームスのピアノソナタはユニオンでも2万円overだが目白台図書館にはフツーにポンと置いてある。ペトロフの最難関、フリエールメモリアルのシチェドリン4番は文京(・中野・港)区立図書館で借りることができる(こんなこと書くとヤバいヤツと思われそうだなぁ……)。大事なことを書き忘れたが、文京区民でなくても借りることができる。ただし、この4月から文京区民優先制度が始まるので少しだけ不便になる。


PCに取り込む時は容量がかさむが出来るだけwav形式で行っていた。イヤホンその他で聴く時はそこまで気にならないが、CDに焼いたりPCからリビングのスピーカーで再生するときなどはさすがにmp3やAACでは音が悪い気がする(嫁も怒る)。最近は2テラのHDDも非常に格安になってきたので、幾つか買って大量の音源を保存している(私がたまに使う「ライブラリ」という言葉は、CD棚・レコード棚だけでなく、このようなHDD棚も指している笑)。


リスナーの数からして当然だが、ジャズやクラシックに比べてロックは競争率が高く、特に新作は図書館予約でかなり待たされる。数十人待ちで数ヶ月かかるのがフツーだ(だから待ちきれず買ってしまう)。それでもロックの基本的な名盤は文京区立図書館でほとんど手に入る。ロックとポップスの品揃え(??)は小石川図書館が素晴らしい(ジャズは目白台、クラシックは本駒込かな)。院生の頃、付き合っていた女性が御茶大の研究者だったため、私はバイクを茗荷谷周辺に停め、せっせと小石川図書館でCDを借りて聴いていたのを思い出す(なんて切ない青春だ)。ちなみに小石川図書館ではレコードも借りることができる(さすがに借りたことないけど)。こんなこと書くと図書館のクラシックCDの競争率が高まってすでにご利用の方に怒られそうだが、所詮私程度のブログだからご容赦願いたい。

※追記※
図書館でCDを借りる際は東京の図書館横断検索カーリルローカルを利用されるとよい。


ただし、図書館で借りると手元にメディアとして残らないのでやはり所有欲が満たされることはない。私にとって図書館でCDを借りるのは、あくまで「一通り聴くための勉強」「(言葉が悪いが)試聴・味見用」として利用しているようなところがある。例えばyoutubeはそのような利用の仕方ができるだろうが、なにか自分で汗をかいていない気がして(ジャズプレーヤーの演奏を勉強する以外)私はそれほど見ない(ハマると一晩見続けてしまうし)。




では、所有欲・音質・予算の三拍子が揃った音楽の仕入れ方は何か?





勿論、結論は出ていない(結局は出来るだけ金を稼ぐしかない??)し、誰もが納得する方法などあり得ない。が、私なりに導いた一つの音楽購入の在り方がある。




それはレコードで聴くということである。




金の無い学生の頃、先輩が「CDが高くて買えないならレコードで聴くと良いよ」とアドバイスしてくれた。20年近く前のまだCD全盛の勢いが残っていた頃、ロックやプログレ、フォーク、ファンクの定番は100〜300円でゴミのようにユニオンに売られていた(ジャズはやや高かった気がする)。その価格は(若干高くなったが)今でもほとんど変わらず、安く買うことができる。しかも最近はご丁寧にダウンロードコード付きのレコードなんかも新譜で売られている(売る方も考えている)。


最近のアナログブームは私からすれば当然のことと思ってしまうが、そんな若輩者の私をアナログ全盛の大先輩方は鼻で笑われることだろう。


やはりアナログは雰囲気が違う。現代の技術の粋を極めてリマスタリングしても、そこに当時のミュージシャン・プロデューサー達が当時の空気感の中で吹き込んだ音質は詰まっていない。特にジャズはレコードで聴いて初めてその良さが分かった。プログレも「CD化の際のリマスタリングが失敗」と話題になることの多いジャンルだ(プログレのガイド本などで私の好きなライター/ディレクターの深民淳氏が「現行CDはゴミ」などとザッパリ切り捨てているのが面白い)。今ハマりつつあるのはHR/HMのアナログだ。加齢と共にメタルが耳にキツくなってきたが、レコードだと実に耳に柔らかくなじむ(年始にスリップノットの持ってなかったのを買ったりしたがまだ聴けてない笑)。


オリジナル盤を購入することは私にとって物欲の究極の消化(昇華??)の方法であるが、再発レコードなら安くリーズナブルに、アナログの音を十分に楽しめる。クラシックで言えば、弦モノはCDでは味わえない重厚で鈍く光るような太い音色が味わえる(内周に近付くにつれて歪みが出るのが残念だが・・・)。さらにジャケも大きく、デザインを楽しめる(私は「花より団子」だけど)。同じアルバムでもレコードによって盤質(キズや歪み、ノイズ)が全然違うから1枚1枚に愛着がある。つまり、極めて大げさに言えば、中古で購入したレコードはその時点で世界に1点モノなのだ。モノを所有する喜びも満たされる。


ジャズに関して個人的なことを言えば、2000〜3000円でハイレゾを買うより、数百円で国内盤LPを買ったほうが断然良い。レコードをかけ替えるのが手間という人には向いていないけれども、音の雰囲気というか力強さが全然違う。以前ロリンズのサキコロのところで書いたように、レコードの音はデフォルメされているのにリアルなハイレゾを上回るのだ。人間の耳なんていい加減なんだろうと思う。



そんなレコードの欠点は、持ち歩けない&場所を取る、ということである。録音してデジタル化するのは手間(と言いつつ頑張ってお年玉化しとるわけです)だし、それならCDを・・・と思って結局二重買いしてしまい、さらなる散在に陥ってしまう。狭い我が家ではレコードの置き場がもうない。売ろうにもユニオンでも捨てるような値段しか付かない。必然的にレコード仲間にプレゼントすることになる。ちなみに、尊敬するいしうら氏のお宅は私の比ではなく、膨大な書物とも相まってレコ部屋に居るとき地震が起きたら命を落とすのではないかと恐怖するレベルだ。音盤道はかくも厳しい。。



さて、この年末年始にユニオンで買ったクラシック以外の中古盤CD(ロック・POPS・ジャズ等)の一部が下である。


rockcd


ほとんどが500円前後、中には5枚で680円などというものもある。実に格安でロック・ポップスの近年の定番を購入できた(文京区立図書館で借りてこの音源を揃えるには5年はかかるだろう笑)。この冬はインディーロックを主に聴いた。これにレコード、図書館、NMLが加わる。一体、自分でもどこに向かっているのかと思う量だ。。



長々と駄文を書いた。まだ感想を書けていない盤があるので、次回から通常運行に戻る予定である。

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